ROMAIN VIRGO INTERVIEW

◆ 来日情報はこちらから

ROMAIN VIRGO
新作『THE SYSTEM』発売記念INTERVIEW!
 ー「自分の成長が詰まったアルバム」ー。

THE SYSTEM
 VP RECORDSよりUS現地5月8日にセカンド・アルバムとなる最新作『THE SYSTEM』を発表するROMIAN VIRGO。09年のブレイク、10年のデビュー・アルバム『ROMAIN VIRGO』以降、現在まで着実にステップ・アップを積み重ねて、ジャマイカ・シーンを代表する若手シンガーへと成長。その過去のスカ/ロック・ステディ期からの「歌謡」を受け継ぎ、現在に進化・発展している希少なシンガーとして世代を超えて愛されるスター。そのルックスとテレビ番組出身のアイドル性も兼ね備えた島の人気者。

 そのROMAIN VIRGOに直撃電話INTERVIEWを敢行。新作プロモーションのためにニューヨークに滞在していたところをキャッチ。プロモーション場所を移動する間の限られた時間の中で色々と会話してみました。以下がその全て。想像していたよりも会話してくれる感じで、またこちらを意識して、分かり易い英語で言葉を選んで話してくれるタイプでした。「気遣いの出来る良い子だね〜」。

 新作『THE SYSTEM』と本人の理解に役立てば幸いです。是非チェックして下さい。


ROMAIN VIRGO INTERVIEW

◆ ヨロシクお願いします。時間を割いてくれてありがとございます。

ICON
 全然問題ないよ。こうして日本の人にも新作のコトを聞いてもらえるのは嬉しいよ。


◆ 早速ですけど、新作『THE SYSTEM』はデビュー作であった2010年の前作『ROMAIN VIRGO』から2年振りとなるセカンド作ですけど、振り返ってみてこの二年間はどういう時間でしたか?

ROMAIN VIRGOICON 一言で言えば成長の時間だったと思う。前作の『ROMAIN VIRGO』は、「RISING STAR」(ジャマイカの国民的オーディション番組。ROMAIN VIRGOは2007年の優勝者)があって、実際にレコーディングとかを開始するようになって、「Mi Can't Sleep」とか「Wanna Go Home」とか色々とヒットが出たその当時のものをまとめた感じの作品で、まだ手探りの時代のものであるし、自己紹介的作品だったと思っているんだけど、そこからこの二年間は色々な経験をした。初めての経験も多かった。人前でパフォームすることも増えたし、大きなフェスに出るようにもなったし、ジャマイカ以外の色々なところにも行った。イギリスにはまだ行けていないけど、ヨーロッパに二回ツアーしたし、アメリカや色々なところに行った。そうした中で自分が歌うことの意味や、歌の届け方を学んだりすることもできて、そうした経験や時間が自分を成長させてくれたようにも思うね。


◆ 色々と視野が広がった部分もありますか?

ICON うん。一つにはこうやって日本から聞かれることもそうだけど、ジャマイカ以外でもレゲエは広くに聴かれていて、例えばヨーロッパに行った時に感じたんだけど、ヨーロッパの人達は実によくレゲエを知っているんだ。新しいものだけでなく、古い曲やアーティストやプロデューサーも知っていて、レゲエのカルチャーを大切にしているんだ。もしかしたら、ジャマイカよりもね。そういう言葉や文化も違う人達が、自分のことを知って、曲を聴いて、一緒に歌うことを通して、自分の歌がジャマイカだけではなく世界で聴かれることを知ったのは自分の中の意識を変えた部分もあると思う。あと、言葉が通じない人達にも届けるためには、より自分の感情をリリックだけではなく、歌う感情に込めることを意識するようにもなったと思う。もっとエモーショナルに伝えることの大切さを学んだ気がする。それが結果として自分の表現力を高めることにもつながったと思う。そうした自分の中での成長は新作にも自然と表れていると思うよ。


◆ 新作では個人的には以前よりも、タイトル曲の「The System」もそうですけど、社会的なコトを歌うようになっている気もしますけど、そのあたりはどうでしょう?


ROMAIN VIRGO / ROMAIN VIRGO

VP2407 / IMPORTS / 2010年

ICON 「Mi Can't Sleep」も社会的な歌だったので、決してそうした部分がこれまでになかったわけではないよ。ただ、そうなっているのも事実で、それは現在のジャマイカに生きているとそうなるのも自然で、人々が共感する部分でもあるし、特に自分の世代のアーティストはみんなそうしたことを表現することを強く意識しているのもあると思う。自分達の若い世代がそうしたことを伝えたり、訴えていかないとジャマイカの社会は良くはならないと思うし。あと、ジャマイカに限らず現在は世界中が良くない状況にあるとも思うし、ジャマイカ以外の人達でも共感できることだと思う。ジャマイカを自分の国に置き換えても理解できると思う。「The System」はまさにそういう曲だと思うよ。


◆ そうしたメッセージもより伝えていきたい気持ちが強くなっているんですね。

ICON メッセージというか想いだね。ただ、だからといって自分はそれだけを意識しているわけではなくて、ラヴ・ソングとかそうした部分を失う気はないよ。そうしたことを歌うのも好きだし、求められるし、歌やエンターテイメントにはたくさんの意味や目的があるから、何かを限定するつもりはないよ。自分が見たり、体験する中で曲は生まれるけど、その感情を縛るつもりはないんだ。



THE SYSTEM / ROMAIN VIRGO

VP1936 / IMPORTS / US現地5月8日発売

◇SONGS LIST
01. THE SYSTEM
Produced By: Dawn Brown, Omar Brown & Tevin Brown for VIKINGS & JR. BROWN PRODUCTIONS
02. MINIMUM WAGE
Produced By: Donovan Germain for PENTHOUSE RECORDS
03. ANOTHER DAY ANOTHER DOLLAR
Produced By: Donovan Germain for PENTHOUSE RECORDS
04. FOOD FI THE PLATE
Produced By: Shane C. Brown for JUKE BOXX PRODUCTIONS
05. DEM A LOWARD
Produced By: Shane C. Brown for JUKE BOXX PRODUCTIONS
06. I KNOW BETTER
Produced By: Shane C. Brown for JUKE BOXX PRODUCTIONS
07. MAMA'S SONG
Produced By: Niko Browne for LIFELINE MUSIC
08. NOT TODAY
Produced By: Shane C. Brown for JUKE BOXX PRODUCTIONS
09. I AM RICH IN LOVE
Produced By: Niko Browne for LIFELINE MUSIC
10. RAY OF SUNSHINE
Produced By: Niko Browne for LIFELINE MUSIC
11. FANTASIZE
Produced By: Shane C. Brown for JUKE BOXX PRODUCTIONS
12. FIRED UP INSIDE
Produced By: Shane C. Brown for JUKE BOXX PRODUCTIONS
13. DON'T YOU REMEMBER
Produced By: Dawn Brown & Omar Brown for VIKINGS & JR. BROWN PRODUCTIONS
14. BROKEN HEART feat. BUSY SIGNAL
Produced By: Shane C. Brown for JUKE BOXX PRODUCTIONS
15. PRESS ON
Produced By: Niko Browne for LIFELINE MUSIC

The System PV
「The System」PV

I Know Better PV
「I Know Better」PV

◆ 「曲が生まれる」と言いましたけど、普段はどうやって曲作りをしているんですか? リディムを聴いてから作るんですか?

ICON 決まった作り方はないね。頭の中でメロディや歌詞が生まれて、ミュージシャン達に伝えてリディムを作ってもらう時もあるけど、スタジオでリディムを聴かせてもらってメロディとかが生まれてくる時もあるよ。あと、自分が実際にそのリディムで歌うかどうかは別にして、スタジオに行くと、リディムを聴かせてもらいながら同時に何人ものアーティストがその場で歌い合うんだけど、それに参加して自分の曲のイメージを固めていくことも多いね。うん、他のアーティスト達の表現とかスタイルとか歌詞に刺激されたり、感化されることは多いし、そこで学ぶことも多いね。自分はシンガーだけど、ダンスホールのリディムやDJを通して発見することも多いね。そのためにスタジオには頻繁に行くようにしているよ。


◆ いつも行くスタジオは決まっているんですか?

ICON マネージメントが〈PENTHOUSE〉だから、PENTHOUSE STUDIOに行くことは多いね。あと、〈JUKE BOXX〉とかも。DONOVAN GERMAIN(〈PENTHOUSE〉)、SHANE BROWN(〈JUKE BOXX〉)は、あとNIKO BROWNE(〈LIFELINE MUSIC〉)は、今作でも楽曲をプロデュースしてくれたんだけど、みんな「音楽の人」なんだ。良い音楽を作ることを真剣に考えている人達で、自分にとっては最良のパートナー達なんだ。そうした人達とチームを組んで制作しているんだ。ただリディムを渡されて、歌って終わるんじゃなくて、曲を作る時は自分のアイディアを伝えて、みんなからも意見を言ってもらって、全員で最高のものにする努力をするんだ。全部一人でやる人達がいたり、全部を分かれてやる人達もいて、それはそれでみんなやり方があるから良いんだけど、自分の場合は周りと一緒にチームで作っていくことが一番向いているし、その作業が好きなんだとも思う。ううん、それで自分の個性が薄まるとは思っていないよ、逆に自分の個性をより良く表現するために最適ってことだよ。


◆ 今作もそうやって作られたと理解しますけど、その中でも自身にとって大切な曲ってありますか?

ICON 難しいこと聞くね(笑)。全曲が自信作だし、クオリティ・ミュージック(高品質)だよ。既に知ってもらっている「The System」も「I Am Rich In Love」もそうだし、「I Know Better」もそうだよね。あと、「Mama's Song」は偶然だけど、新作の発売直後の「母の日」に合う曲だよね。どれも気に入っている。だから、言い出すと全曲になるんだけど、あえて言えば「Minimum Wage(=最低限賃金)」かな。うん、貧困に暮らすコトを歌った曲だけど、歌いながら自分の感情が高まると言うか、気持ちが押しつぶされそうにもなるんだ。エモーショナルになるんだ。


◆ カヴァーの「Don't You Remember」についても話してくれますか?

ICON この曲のオリジナルはADELEだけど、ADELEは現在ほど大ブレイクする以前から聴いていたんだ。大学とかでね。うん、自分はレゲエに限らず色々な音楽を聴いているよ。ダウンロードしたりしてね。この曲のオリジナルはスローなんだけど、良い曲で、歌詞も気に入ったから、自分でも歌ってみることにしたんだ。ADELEというよりも曲で選んだんだ。あと、この曲はADELEの中ではそんなに知られた曲でもないと思うんだけど、もし有名な曲だったらやらなかったかもしれないね。ジャマイカのカヴァーには色々とあるけど、人が知らない良い曲を自分が歌うことで知らせたりする部分もあって、今回もそうしてみたかったんだ。うん、自分のオリジナルだと思っている人達も多いし、原曲とも全然違うからカヴァーと気付かない人達もいるよね。カヴァーだけど、どう自分のオリジナルにするかを意識して、その中で自分のスタイルを確認もできたりもするね。気に入っているから新作に入れたんだ。


◆ 「大学」って言いましたけど、まだ通っているんですか?

ROMAIN VIRGOICON 籍はあるよ(笑)。ツアーとかもあるし、なかなか通えてないんだ。インターネットで出席させてくれると良いんだけどね。マネージメントには「出席できるように調整してくれ」って言ってるけど、なかなか行けないね。大学で主に学んでいることはエンターテイメントに関することだね。自分もテレビの「RISING STAR」からアーティストになったりしているけど、そうしたエンターテイメントの世界のコトを学んだりしているんだ。現実の中で学ぶことが多いけど、その現実の活動の中でも知識とかあった方がいいしね。


◆ あと、全然関係ない話ですけど、新作のジャケットでは短髪ですけど、最近は髪も伸ばしていますよね? 一部で「ドレッド・ロックスにしようとしているのか?」「ラスタになったのか?」とも言われていますけど、どーなんですか?

ICON あははははは。ラスタのコトはリスペクトしているけど、自分は「JAH RASTAFARI」の人間ではないよ。伸ばしている理由は、少し見た目を変えてみようと思っただけだよ。ヨーロッパに行ったりした時に、幼く見られたりすることが多くて、そういう子供っぽい感じが嫌で、少し髪でも伸ばしたら変わるかな、って思っただけだよ。髭も考えたけど、髪かな、てね(笑)。ジャマイカのスクール・ボーイって坊主とか短髪が多いから、そういう学生っぽいイメージを拭おうと思ってね。えっ? いや、確かに学生なんだけど(笑)。まぁ、女の子達の意見でも聞いてまた決めるよ(笑)。


◆ そろそろ時間のようです。最後に日本のファンにメッセージを下さい。

ROMAIN VIRGO
ROMAIN VIRGO
ROMAIN VIRGO
クリックで大きな画像が見られます。

ICON まずはROMAIN VIRGOをこれまでサポートしてくれている全ての日本のファンに感謝します、あと、新作を通じてROMAIN VIRGOを知ってくれる人が増えることを期待しています。多くのジャマイカの関係者から日本のシーンのコトは聞いているし、自分も絶対に行かないとと思っていて、今年は是非行きたいと思っているので、もしそれが実現したら、是非新作だけでなく生で自分の歌を聴きに来てもらいたいと思います。あと、長年の日本のレゲエへの愛情とサポートに深く感謝します、そう伝えてもらえたら嬉しいよ。


◆ 日本のレゲエのコトは知っていますか?

ICON MIGHTY CROWNはよく知ってる。ジャマイカでもよく知られているし。あと、ダブとかを通じて日本にたくさんのサウンドが存在しているのも知っているよ。キングストンにも日本人が多いし、親近感も持っているよ。日本人のアーティスト? うーん、知ってるよ、何人かは曲も聴いたことあると思うし、名前は覚えていないけど。一番最初に知った日本人アーティストはACKEE & SALTFISHだよ。名前も覚えやすかったし、ビデオとかも見たことあるよ。


◆ で、時間になりました。今日はありがとうございました。また是非次回は日本で会えたらと思います。

ICON
 こちらこそありがとう。うん、是非日本で!


ROMAIN VIRGO

INTERVIEW:八幡浩司(24x7 RECORDS, INC.)
APRIL 25th 2012 @東京→ニューヨーク/電話取材
SPECIAL THANKS:VP RECORDS

ROMAIN VIRGO



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