I-OCTANE INTERVIEW

I-OCTANE世界進出作
『CRYING TO THE NATION』発売記念INTERVIEW

I-OCTANEI / CRYING TO THE NATION
 現在ジャマイカ・シーンで最も人気&注目を集めている新進ラスタ・アーティスト、I-OCTANEがVP RECORDSより初の世界進出作となる『CRYING TO THE NATION』をリリースしました。US現地2/14のリリースに合わせて、その前週に「ニューヨークでプロモーション活動を実施する」との報告があり、「だったら」と無理矢理に日本向けインタヴューの時間を割いてもらいました。


 以下がその全て。現地の早朝に宿泊先からプロモーションの現場へと移動する車内に電話して実施しました。時間がタイトだったので、今作の個々の曲のコトとかは聞けませんでしたけど、今作の背景、またI-OCTANE自身を知るには役立つ部分も有るかと思います。少しでも今作を理解、楽しむのに役立てば幸いです。是非読んでみて下さい。

I-OCTANEI / CRYING TO THE NATION


● もしもーし

I-OCTANE  ゲンキデスカ(笑)?


I-OCTANE

● (笑)。日本語覚えてますね。昨年の日本のツアーで覚えたんですね。えー、だったら、まずは日本の印象から教えて下さい。

I-OCTANE  素晴らしかったね。ショーも人も。招聘してくれたプロモーター以外は全て素晴らしかったよ。


● ・・・。えー、今回世界進出盤となる『CRYING TO THE NATION』が登場しますが、日本では昨年に『THANK YOU FATHER』(KOYASHI)が発売されています。それを前作とした場合、今回の作品と前作の違いは何と言えますか?

I-OCTANE  前作は〈CASHFLOW〉制作のアルバムで、アップテンポのダンスホールに寄った作品。〈CASHFLOW〉が作ったアルバム。今作は自分で作ったアルバムで、自分が持っている表現の全てを詰めた作品だ。スピリチュアルでメッセージ性の高いものからラヴ・ソングまで色々な自分を表したものとなっている。


● いつから制作に取り掛かったんですか?

I-OCTANE  昨年の5月だ。本当は昨年の9月にリリースする予定だった。


● 今回は「EXECUTIVE PRODUCER」としてROBERT LIVINGSTONがクレジットされていて、彼の〈SCIKRON〉の作品として作られていますが、その経緯を教えて下さい。

I-OCTANE  ROBERTが「一緒に仕事したい」と言ったからそうなった。自分のショーに来て、そう言われた。ROBERTはSHAGGYとかビッグ・アーティストと仕事してきた人だし、誰もが知っているビッグ・プロデューサーだ。そのROBERTと組むことによって自分の活動も広がると考えて一緒に仕事することにした。ROBERTと録った曲も今作には複数含まれているけど、それ以外にも色々なプロデューサーとの曲も含まれている。「Lose A Friend」や「Puff It」とかの少し前のヒットも収録しているのは、これがデビュー・アルバムだからだ。日本以外の人達は今作が自分の初めての作品となるから、そうした人達に対する自己紹介的な意味合いもあって入れている。


● 今回の作品を制作するにあたってテーマとしたことはなんですか?

I-OCTANE  さっきも言った通りに、自分の持っている様々な表現を全てを伝えることだ、もっと包括的に伝えることだ。メッセージも、愛も伝えて、聴く人の気持ちをポジティヴにすることを考えて作った。


●「メッセージ」はどこから生まれるものなのですか?

I-OCTANE  自分の生い立ちからだ。自分が歌を歌うようになったのは学校の頃からだ。自分がアーティストになった経緯はジャマイカのアーティストによくある話と同じだ。学校に通っていた頃に自然と歌うようになって、そのままプロを目指したというものだ。ただ、「何を自分が歌うか?」と考えた時に、自分は周りの友達や人達に恵まれた。知っての通り、ジャマイカは酷い。経済も社会も酷いし、暴力も犯罪も溢れている。その状況でネガティヴな方向に自然と流れる人達も多い。ただ、自分の周りの人達はそう流れることなく、ポシディヴに生きること、正しく生きることを大切に思う人達だった。そういう中で自分が歌うべきものも自然と見えるようになった。

● ラスタとなったのは?

I-OCTANE  自然のことだ。正しくあることと、暴力や犯罪、邪悪を正すこと、争いをなくし、人を愛して、自分自身を愛することを大切に思うからだ。自分が歌うのもそうしたことの大切さを人に伝えるためで、それを国や地域や性別や年齢に関係なくグローバルに伝えたいと思っているからだ。様々な違いが人には存在するが、共通する大切なものも存在している。それを伝えるためだ。


I-OCTANE


●「愛」についても説明して下さい。

I-OCTANE  愛は広い意味を持っている。社会全体に対するものだ。違いが存在する人同士が理解し合うこと、人だけではなくそれを支えているもの全てを大切に思うこと。正しく、毎日を大切に、ポジティヴに生きる気持ちを大切に思うこともそうだ。人はすぐに不安になる。3ヶ月も先のコトを不安に思って、「今日」をダメにしまったりもする。それよりも「今日」を大切にして、その3ヶ月後を少しでも良くする方が大事だ。そうした「今日」があることを、未来を変えられる「今日」があることを大切に思うことが大切だ。その「今日」を大切に思うことも愛だ。自分を思う愛だ。


CRYING TO THE NATION CRYING TO THE NATION
I-OCTANEI

VP RECORDS / VP1961 / IMPORTS
14th FEB. 2012 IN STORES

■ SONG LIST
01. RULES OF LIFE
02. HELP I PLEASE
03. VANITY WILL COME
04. NUH LOVE INNA THEM
05. PUFF IT
06. NO MORE VIOLENCE
07. SYSTEM A BEAT DEM
08. ZION AWAITS
09. L.O.V.E.Y.O.U.
10. MISSING YOU (REMIX) feat. AGENT SASCO
11. ONCE MORE
12. THE MASTER'S PLAN
13. LOSE A FRIEND
14. ALL WE NEED IS LOVE feat. TARRUS RILEY
15. SPACE FOR ALL OF US feat. ALBOROSIE
16. CRYING TO THE NATION


「L.O.V.E.Y.O.U.」のPVはこちら

● 今作は「L.O.V.E.Y.O.U.」のようなメローなラヴ・ソングも多いです。

I-OCTANE  恋愛の「愛」も大切だ。そうした「愛」はポジティヴにパワフルに生きる原動力となってくれる。男は女の愛情によって力をもらう。男には女がいなくてはダメだ。そうしたラヴ・ソングを自分に求めている人達も多い。Facebookやtwitterでそう書き込んで来る人達も多い。自分はスピリチュアルでメッセンジャーであるのも事実だし、人や社会全体への愛の大切や、自分自身を愛することの大切さも伝えるが、ラヴ・ソングも歌う。それも自分の一部だ。そうした全ての自分を表したのが今作だ。そうだ、包括的に表したものだ。16曲収録されていて、どれもが違う自分を表している。自分が何か一つのスタイルに限定されていないことも表している。その時々の感情で人が好む曲も違うだろうが、16曲のうちのどれかが必ずその気持ちを満たすと思う。そう幅広い視点でアルバムを作ることで広くグローバルに聴かれるとも考えた。一部の人達だけではなく、幅広い人に聴いて支持される作品だと思っている。自分にとって特別な曲?、それはない。全部が特別で全部が自分だからだ。


● 分かりました。で、ごめんなさい。少し話が前後しちゃいますけど、バイオグラフィー的なことを質問させて下さい。今作で初めて知る人もいるかもしれませんので、そうした部分も紹介したいと思います。歌い始めた部分は既に話してもらってますが、曲はいつから自分で作り始めたのですか?

I-OCTANE  ずっとだ。自然とメロディが生まれてきて、自然とそれが歌になるだけだ。今作を録ってからもずっとレコーディングしているけど、頭に浮かんだメロディ、何かにインスピレーションされて浮かんだものを曲にしている。自然のことだ。


● プロになった経緯も教えて下さい。

I-OCTANE
クリックで大きな画像が見られます。

I-OCTANE  それは長い旅(ロング・ジャーニー)だ。失望の繰り返しの話だ。ジャマイカのアーティストによくある話だ。自分も色々なスタジオを回って、誰かに自分の歌を聴いてもらってレコーディングするチャンスを伺っていた。ほとんどが無駄足だ。行っても簡単にはそんなチャンスはない。ただ、そうするしかないからそうして、ある日にPENTHOUSE STUDIOに行った。そうだ、DONOVAN GERMAINの〈PENTHOUSE〉のスタジオだ。スタジオの外で歌を口ずさんでいたら、それを偶然に聴いていた人がいた。その人が「お前は歌える」と言ってくれた。その人はPENTHOUSEの若いアーティスト達の面倒とかを見ている人で、その人がプロダクションをやっている女性を紹介してくれた。そして、その女性の縁で、GERMAINにも紹介されて〈PENTHOUSE〉で活動するチャンスをもらえるようになった。 I-OCTANEただ、当時のGERMAINはBUJU BANTONとかASSASSINとかに掛かり切りで、全然自分にはレコーディングする機会は回ってこなかった。それでそこを離れることにした。その後もいくつものレーベルやプロダクションに入っては辞めて、結局活動できるようになったのは自分で自分のプロダクションを作って、レコーディングを開始してからだ。進んでいた話が頓挫したり、なくなってしまったコトも多い。自分で録った曲が話題になるようになってきて、ヒットが生まれて、ショーとかに呼ばれ出すと今度はみんなが「一緒にレコーディングしよう」と言ってくるようになった。それで現在に至ったって感じだ。途中で諦めたりしてたら現在の自分はいない。あと、そうして自分を相手にしてくれなかった人達も恨んだりしていない。確かに失望はした。ただ、GERMAINにしても忙し過ぎただけで、仕方なかったことだ。そうした経験が自分を強くもしたし、力を与えてくれることにもなった。それで人の気持ちに響く歌を歌えるようにもなった。


● 分かりました。それでは今度は未来の話で、今後の目標を聞かせて下さい。

I-OCTANE  音楽を続けていくことだ。I OCTANEが才能を与えられた存在であることを広くに伝えていくことだ。まだ始まったばかりだ。まだ今作で世界にデビューしたばかりだ。今作を広くに届けることが現在の一番の目標だ。


● そうですよね、まだ23才とか24才ですよね。

I-OCTANE  そうだ。


● そろそろ時間ですか? では、最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

I-OCTANE  日本のファンにビガップだ。昨年に行った時にみんなが自分を快く迎えてくれたことに感謝している。遠い国であれだけ支持してくれたのも嬉しかったし、言葉が分からない自分を色々と世話してくれた人達にも感謝している。全てのファンに愛を。いつも自分をサポートしてくれているラジオ、メディア、サウンド・マンにもリスペクトを。あと、何よりも日本が震災でまだ大変な状況にあることに心を痛めているし、早く復興することを祈っている。昨年の来日で覚えた日本語は少ないけど、現在でも覚えている言葉がある。それは「ニッポンガンバッチェー」だ。それをみんなに伝えたい。


●「ニッポンガンバッテー」ですね(笑)。

I-OCTANE  ああ、ニッポンガンバッテー! コレで合ってるか(笑)?


● ハイ! ありがとう! 朝早くに疲れてるところを付き合ってくれてありがとうございました。

I-OCTANE  問題無い。また日本に行けて、日本で会えることを楽しみにしている。


 

インタヴュー & 文責:八幡浩司(24×7 RECORDS., INC.)
@1月10日/東京→ニューヨーク/電話取材 取材協力:VP RECORDS


◆ I-OCTANE Official Site : www.ioctanemusic.com

I-OCTANE


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