ETANA / LONG INTERVIEW

ETANA ETANA / LONG INTERVIEW
 12月4日にETANAが初来日しました。幾多のヒットで人気の女性シンガーです。来日の翌日にプロモーション用に時間を割いて頂きました。各媒体の取材の前に彼女に色々と話を聞いてみることにしました。いつものように特に質問は事前に用意せずに、その場の雰囲気に任せて雑談する感じになりましたが、デビュー/ブレイクから現在までの彼女の経歴や活動、またその姿勢や信念みたいなものまで聞くことができたようにも思います。

 ETANAはとても明るく、またチャーミングでした。また、ずっと視線を逸らさずに真直ぐ話をしてくれる人でした。会話の発言もどれも真直ぐで、とても正直に話をしてくれる印象を受けました。そして、それは彼女の歌、歌世界と真直ぐに結びつく印象でした。楽しく、真面目な時間となりました。その時の話をドーンと掲載です。長いですけど、楽しんでもらえたらと思います。また是非彼女の楽曲も聴き直してみて下さい。

※インタヴューの最後にETANAからプレゼント有り!!


ETANA

THE STRONG ONE
THE STRONG ONE

VP RECORDS / VP1800 / IMPORTS
VICTOR / VICP64383 / 国内盤 / ¥2,520
▲2008年リリースのデビュー・アルバム。「Wrong Address」「I Am Not Afraid」のブレイク曲に加え、ALBOROSIEとの大ヒット曲「Blessing」他を収録したヒット&ロング・セラー作品。国内盤にはボーナスとして「Can't Let Go」追加収録+「Wrong Address」のPV +解説付。
作品詳細はこちら
FREE EXPRESSIONS
FREE EXPRESSIONS

VP RECORDS / VP1900 / IMPORTS
▲2011年リリースのセカンド&最新アルバム。「Free」「People Talk」「August Town」「Happy Heart」他美曲ヒット多数収録。PUSHIMの「My Name Is」のカヴァーも話題。文中に登場するCURTIS LYNCHがプロデュースしたのは「Heart Broken」「Moving On」「August Town」「Venting」「Dance」の5曲。
作品詳細はこちら
ETANA PV - Free ▲「Free」PVはこちらから!
ETANA PV - August Town ▲「August Town」PVはこちらから!
ETANA PV - People Talk ▲「People Talk」PVはこちらから!

◆ 久し振りです。お疲れのところ今日はヨロシクお願いします。

ETANA こちらこそ。昨日着いたばかりで少し時差ボケがあるけど平気よ。飛行機? もー長かったわね(笑)。9時間までは平気だったけど、それを超えたら「んがーっ」って感じだったわ(笑)。でも、平気よ。こうして初めて日本に来れて嬉しいわ。


◆ 前回に会ったのは、デビュー・アルバム『THE STRONG ONE』のリリース直前の2008年の春でした。

ETANA ショーの会場? ブルックリン・カレッジ? ああ、チャリティ・ショーね。覚えているわ。そうそう、COCOA TEAとかも出てたわね。


◆ その直後に『THE STRONG ONE』がリリースされ、日本盤もリリースされました。ああ、日本盤を持ってきましたよ。

ETANAありがとう! コレが日本盤なのね。初めて見たわ。確かボーナスも収録されているのよね。ビデオも? US盤より素敵じゃない。えっ? あー、なるほどね、US盤の後にリリースしたから、何かエクストラなものを入れたりするわけね。あー、ブックレットもある、全部日本語だわ、スゴい嬉しいーっ(笑)。


◆ ええ、で、今年の2月にはセカンドとなる『FREE EXPRESSIONS』もリリースされました。

ETANAFREE EXPRESSIONS』は日本盤は出ていないのよね?


◆ そうですね。残念ですが、日本盤ではリリースされていません。ああ、決して「ETANAだから」とか、「作品云々」とかではなく、それ以前に最近の日本の音楽市場の状況とか、最近の円高の影響で輸入盤の価格が安くなっているのに対して、国内のメーカーさんからは「残念だけど、とても太刀打ち出来る価格ではない」とも言われたりもしましたね。勿論、それだけが全ての理由ではないと思いますし、自分達の努力不足も含めて色々とあるとも思いますが、ただ以前よりもリリースしたりすることが困難になっている状況にあるのは確かだと言えます。

ETANA それは日本に限ったことではないわよね。どこでもよ、ホント、世界中のどこでも起きていることよね。


◆ ええ、まぁそうかもしれないですね。まっ、それはそれとして、えー、どんな感じですか?

ETANAえっ? どんな感じ? えー、うんと、そーねー、まっ、こうやって今回日本に来ているように、アルバムを出して、ずっと世界中をツアーして、ジャマイカに戻ってまたスタジオに入って、すぐにまたツアーに出ることの繰り返しよね。


◆ 大変ですね。ジャマイカを長く離れるのは寂しくなったりもしますよね?

ETANA 全然(笑)! 全く寂しくなったりはしないわね。ジャマイカを出ることも、世界をツアーすることも大好きなのよ。さっきの日本盤の話もそうだけど、色々な国に行くと他とは違うコトがあったり、それを知ったりも出来るでしょ? そういうこともだけど、知らない国や街や場所に行くことは自分に刺激やインスピレーションを与えてたりもしてくれるし、自分の歌作りにも役立っていると思うのよね。


◆ これまで行ってみて良かった国はどこですか?

ETANA うーん、南アフリカとかアフリカの色々な国も良かったし、ヨーロッパも好きね。音楽の話で言えば、アフリカやヨーロッバにはレゲエがちゃんと存在しているの。よく「ジャマイカよりもそれ以外の国の方がレゲエをちゃんと理解していたり、その音楽を受け継いでいる」と言われたりもするけど、実際それを実感したりもするわよね。アフリカやヨーロッパ、あとハワイね、それにニュージーランドもそうだったけど、ちゃんとジャマイカのレゲエを受け継いだものと、そこから誕生した独自のレゲエ・スタイルがあってシーンもあるの。あと、そうしたシーンが存在する場所には必ず素晴らしいアーティストが存在しているわよね。


◆ 確かにそうですね。それは感じますね。

ETANAダンスホールは世界中に広がっていて、どこでもアンダーグラウンドで定着しているけど、さっき言った地域にはその国のメインストリームで活躍するレゲエ・アーティストがいて、みんなとっても素晴らしいわ。ジャマイカの過去の音楽を自分達の音楽に取り入れて、それを発展させている感じよね。


◆ ええ、ええ、

ETANAたとえばスカよ。ジャマイカではスカがすっかり過去の音楽とされてしまっているけど、アフリカやヨーロッパでは今でも人気で、自分もそれを通じてスカの素晴らしさを改めて知ったりしているの。自分でも是非スカを演りたいと思っているけど、そうした発見も世界を周っているとよく出会うわよね。ジャマイカで生まれた音楽の素晴らしさを異国で確認するのも不思議な話だけど、実際にそういうことはあるわね。


ETANA
ETANA
ETANA

◆ 逆にジャマイカはどんな感じなんですか?

ETANAジャマイカ? ダンスホールが主流なのは確かね。ただ、スタイルとしてそれは確かなのは間違いないけど、実際に聴かれているかどうかは定かではないと思うの。ジャマイカ以外の人はジャマイカのラジオ・チャートとかをネットでチェックして、誰のどの曲が流行っているかを知ったりするかもしれないけど、それがそのままジャマイカのリアルな状況を表しているものではないと思うの。ラジオを聴かない人達も実際に多いし、特にネット環境が整備されていくに連れて、ネットから自分の好きな曲だけを聴く人達も増えていると思うし、あとダンスホールを聴かない人達も増えているようにも感じているの。


◆ それはジャマイカでダンスホールと言うか、音楽離れが起きているということですか?

ETANAいや、音楽はみんな大好きだけど、以前よりも選択肢が増えた分、好みが細分化されつつあるんだと思うわ。今年も5回ぐらい自分のショーをジャマイカで演ったけど、どれも満員で「もっとこういうショーを演ってくれ」って言われたわ。みんな音楽に飢えているの、ちゃんとした音楽にね。最近のダンスホールは以前のダンスホールに比べて、よりR&Bやヒップホップに音が傾倒していたりもすることに抵抗を感じる世代もいるでしょうし、それ以上に最近のダンスホールはネガティヴな要素が強過ぎてそれを嫌って離れている人達も増えているように思えるの。


◆ 「ダンスホールのネガティヴな要素」と言うのは、抗争や暴力とかに関するリリックが多かったり、実際に色々と事件があったりするという意味ですよね?

ETANAそうね、知っての通り色々と争いや事件は多いし、それを増長させるようなリリックも多いわよね。そうした部分もダンスホールの一部の要素だし、エンターテイメントなのは理解もできるんだけど、多くの人にはそれが強くなり過ぎている感じはしているわよね。うーん、でも、問題なのは誰がそれを望んでいるか?という部分よね。間違って欲しくないのは、ジャマイカ人は誰も争いなんて求めていない、というコト。それでもネガティヴなコトが生まれるのは、そうなることで得する人達がいたりするというコト。争いや暴力が溢れている方が得したり、都合が良い人達がいるというコト。きっと極一部の人達なんでしょうけど、そうした人達やそうした背景と音楽が密接になることは良くないコトだと思うわ。音楽が政治的に利用されたりすることもね・・・。ジャマイカにいるとそうした部分も見えてしまうから、そうした部分を嫌って離れてしまう人達もいると思うの。


◆ 「政治的」と言えば、今日に選挙の日が発表されましたね。12月29日だとか。

ETANAもー、最悪よ。ホントに最悪。どこか他で勝手にやって、巻き込まないで、って感じよ。クリスマスやホリデー・シーズンに向けて、みんなが楽しみにして、家族でが楽しむ大切な時期に何をしてくれるの?、って感じよ。そうやって自分達のコトだけを考える人達がいるのが残念だわ。


◆ そうですね、ホント・・。

ETANA少し話を戻すけど、音楽は本来は楽しみや癒しや喜びのためであって、レゲエはそうしたポジティヴな部分を伝える音楽であったし、今でもそうだし、そうしたものを求めている人達はジャマイカにはとっても多いの。私自身もそうしたポジティヴなレゲエを歌うアーティストでありたいと思っているの。あと、さっきの世界の話にもなるけど、アフリカやヨーロッパとか世界各地でそうした過去のレゲエがちゃんと受け継がれていたりするのも、レゲエの持つポジティヴな部分の魅力が大きな理由だと思うの。世界中の人達がレゲエに惹かれるのはポジティヴだからだと思うの。それがジャマイカでは少し見過ごされているようには思うわよね。実際にはみんな理解しているんだけどね。



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