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VP RECORDS NEWS | 2011 OCTOBER
10/3 update
01. I-WAYNE最新作『LIFE TEACHINGS』特集!ー不思議な魔力を持つ男ー。


I-WAYNE最新作『LIFE TEACHINGS』

I-WAYNE最新作『LIFE TEACHINGS』

  ラスタ・シンガー、I-WAYNE(アイ・ウェイン)が前作から約4年振りとなる新作/サード・アルバム『LIFE TEACHINGS』をUS現地10月11日にVP RECORDSからリリースします。

  で、それを記念して、と言うか、プロモーション目的で「特集」をしてみようと思います。まっ、「約4年振り」ということで改めてI-WAYNEを紹介もしつつ、VP RECORDS担当者に色々と聞いてみたコトが新作『LIFE TEACHINGS』は勿論ですけど、改めてI-WAYNEを紹介したいと思います。作品を確認頂く際の参考にして頂ければ幸い。是非ヨロシクお願いします!


I-WAYNE STORY
  80年生まれ。本名:CRIFFROY TAYLOR。叔母さんさん夫婦のもとで育った様子だが、その叔父が71年に〈TECHNIQUES〉からの「Double Barrel」の大ヒットで知られるDAVE & ANSEL COLLINS、そのキーボード・プレイヤーであるANSEL COLLINS。そのANSEL COLLINSの影響からか早くから音楽活動を開始している様子。地元-ポートモアの高校でVIBES MACHINEというグループを結成してクラブ等で活動した後にソロ・シンガーに転向。


「Can't Satisfy Her」〜『LAVA GROUND』

I-WAYNE『LAVA GROUND』   下積み期間を経て、04年の24才の時に〈LOYAL SOLDIERS〉からリリースした「Can't Satisfy Her」が大ブレイク。ジャマイカでロングラン・ヒットを記録し、ニューヨークのHOT97でのパワー・プレーをきっかけに東海岸からハワイまでアメリカ全土でヒット、またヨーロッパでも特にイギリスではメイン・ストリームのチャート上位に喰い込むなど、ジャマイカを超えて世界的にヒットを記録した。続けて「Living In Love」もヒットをして、ダンスホール全盛期のラスタ・ムーヴメントの新旗手として大きく注目を集めることになる。

  04年にVP RECORDSと契約。翌05年に「Can't Satisfy Her」「Living In Love」は勿論、「Lava Ground」等の当時の最新ヒットも収録したデビュー・アルバム『LAVA GROUND』をリリース。同作はブレイクのきっかけを作った〈LOYAL SOLDIERS〉が中心となって制作された作品。ヨーロッパを中心に世界的にヒットを記録。世界ツアーも実施し、日本にも来日。


『BOOK OF LIFE』

I-WAYNE / BOOK OF LIFE   07年にはセカンド・アルバム『BOOK OF LIFE』をリリース。〈LOYAL SOLDIERS〉に加えて、多くのプロデューサー/レーベル曲を起用。〈SOLAR HIT〉による「Book Of Life」、〈DON CORLEON〉による「Need Her In I Arms」等のヒットも収録。ビッグ・ヒット揃いの前作と比較すれば、ジャケットのイメージもあって華やかさに欠けた印象の作品ではあるかもしれないが、ABYSSINIANS「Satta Massagana」リディム使用の「Free The People」他、前作以上にルーツ・ロック・シンガーとしてのI-WAYNEの指針と姿勢を明確にした佳曲揃い充実した好作品。そして、本作でI-WAYNEが曲名や歌詞に「Life」を多用することにも気付き出すハズ。


  I-WAYNEは不思議な魔力を持ったシンガーだ。シンガーではあるが、決して浪々と高らかに歌い上げるタイプではない。逆に囁くように、語りかけるように、言葉を、物語をつないでいく。ソフトで艶やかな歌声と裏声も駆使した高低差抜群のフローは、曲のサビ/パンチラインに向けて自由自在に、変幻自在に躍動し続ける。限りなくDJに近い感覚を持ったシンガーで、その他に類例を見ない独特なスタイルは同時に独特なグルーヴ感も合わせ持っていて、リディムのグルーヴと合体した時に強力なケミストリーを生み出す。

  I-WAYNEと言えば、いつも思い出す光景がある。「Can't Satisfy Her」がヒットしていた当時に、ジャマイカのビッグ・シップ・スタジオの前で、車を止めていたMIKEY SPICEが車の中で「Can't Satisfy Her」を繰り返し爆音で流しながら、毎回同じ歌の箇所で「ココーっ!ココだよーっ!ココの歌い方とかはもーヤバ過ぎるだろーっ!」と騒いでいたコト。時間を置いてもずっと繰り返していて、完全にI-WAYNEの魔力にハメられていた。こっちが心配するぐらい車をバンパン叩いて騒いでいた。


I-WAYNE&『LIFE TEACHINGS』のコトをVP RECORDSに聞いてみた。

  今年6月にVP RECORDSを訪れた際に、『LIFE TEACHINGS』のA&RであるNEIL EDWARDSと会えた。彼もI-WAYNEと同様にラスタ。陽気で話好きでもあるNEIL EDWARDS(N)にI-WAYNEのコト、制作途中だった本作のコトを聞いてみた。また、その会話にはVP RECORDS社長のRANDY CHIN(R)も加わり、話は色々と脱線もした。


I-WAYNE RANDY CHIN「この前も色々と質問してみたんだけど、その答が全部『鳥が〜』『星が〜』『雲が〜』みたいな感じでね(笑)」


NEIL EDWARDS「(笑)、いやいや、自分のインスピレーションを大切にしていると言うか、それに敏感なんだよね。ラスタだからというわけではなく、本人がそういう性格としか言えないかな。いつもそうやって浮かんだものを言葉や歌にしている感じだね。それこそ、鳥や星や自然から感じるものもあれば、日常生活の中から感じることもあると思うけど、それを大袈裟にではなく、自然体の言葉で表現するんだよね。日常の言葉と言うかね。ただ、その表現で選ぶ言葉が面白いと言うか、聴く者に響く言葉を選ぶんだよね。そこが他のアーティストと違う個性で魅力だろうね。決してラスタに限定せずに幅広いファンが共感出来るのもそれは大きいと思うな。いや、リリシストというよりも、伝えた方がフレッシュなんだよ。言葉の感覚が特別と言えるかな」


NEIL EDWARDS「歌い方やフローも感性のままだね。色々と影響は受けて来ているとは思うけど、インスピレーションだね。だから、曲によって変わるし、一曲の中でも色々と変化する。テーマに合わせても変わるし、感情の入れ方で歌い方も変わるしね。用意したリディムを聴いてインスピレーションを受ける場合もあるけど、さっき言ったように、ある意味いつも歌を作っている感じだから、ケース・バイ・ケースかな。後からリディムを歌に合わせていくこともあるね。きっとI-WAYNEの頭の中は言葉やメロディやフローのストックでいっぱいなんだよ。それをスタジオで曲としてカタチにしていく作業かな。そういう意味では生粋のアーティストだし、自然だし、そうだね、オリジナルだね」


NEIL EDWARDSI-WAYNE「前作から4年振りぐらいになるけど、今回は生音を重視したルーツ・ロックをメインとした作品になっている。 「Can't Satisfy Her」「Lava Ground」とかで一気にブレイクして、世界をツアーしたり、その勢いのままに前作もリリースしたけど、それを経て、改めて自身や置かれている状況を確認した上で取り組んだ作品かな。メッセージ・ソングからラヴ・ソングまで様々だけど、一環してポジティヴな姿勢を打ち出しているね。I-WAYNE自身が最近のジャマイカのネガティヴな内容の曲の多さに辟易しているのもあると思うよ。それに対してのI-WAYNEなりの回答にもなっていると思うよ(8月にI-WAYNEはジャマイカのメディアで『最近のジャマイカのラジオとかはネガティヴな曲ばかりをプレーしている』と意見したことがジャマイカでは話題にも)」


NEIL EDWARDS「ただ、決して難しい作品ではないよ。自分はI-WAYNEにレゲエの枠に留まらないものを強く感じていて、それはうまくは言えないけど、自分はR&Bや他のジャンルとかとも通じる表現力みたいなものも感じていて、そうした部分は今回も表れていると思っているよ。実際、それが「Can't Satisfy Her」の成功の要因だったとも思うし、そうしたI-WAYNEならではの魅力や表現は健在だし、磨きもかかっていると思っている」


NEIL EDWARDS「以前と違う点は彼自身だろうね。それこそツアーやレコーディングの合間には農業をしたり、ハイプに流されること無く、地に足を付けた生活や時間を過ごすようにもなっていて、より強くなっている。人としても、その信念も。うん、相変わらず不思議な部分はあるけど(笑)、よりシンプルになってきているように感じているね。そうした経験や時間でインスパイアされたものが曲になっていると思うし、今回のアルバム・タイトル(『LIFE TEACHINGS』)にも繋がっていると思うよ」


RANDY CHIN「決して簡単ではないよ、この作品を現在のマーケットで幅広くに売ることは。アメリカは特にCD市場が減少していて、アルバムを売ることは以前にも増して難しくなっている。ラジオでプレーされる曲、それをビデオで大量にオンエアして、それで知られてヒットすればそれが収録されているアルバムとして売れるのかもしれないけど、街にはCD店は減っているし、配信でヒット曲だけを買う傾向は強まっているから、アルバムとして売るのは決して容易なコトではないね。ただ、I-WAYNEはラスタと言うか、ルーツ・ロックやルーツ・ミュージックのファン、それはアメリカではそれなりのマーケットがあるんだけど、そうした人達に支持されているかな。カレッジ・ラジオとかも。うん、ジャム・バンドとか、サーフ・ミュージックのファンの人達ともリンクあるかな。そういうカルチャーもあるしね。西海岸とかは特にそうしたマーケットの方がダンスホールより大きいぐらいだしね。インディペンデントな世界だけど、メイン・ストリームだけ狙ってもないし、サウンド・スキャン(販売実績チャート)を見てても、 そうしたインディペンデントな作品が実は多数上位に入ってるんだ、しかも、長期的にね。レゲエの場合は特に」


NEIL EDWARDS「ルーツ・ロック好きには勿論だけど、やっぱりさっきも言ったけど、他のジャンルにも通じる表現力があるからね。ロックしてて、スピリチュアルで、ナチュラルで、グルーヴがあるからね。レゲエがジャマイカで生まれたものだけど、もうジャマイカのものだけではないように、I-WAYNEもジャマイカのレゲエだけど、ジャマイカだけに収まる才能ではないと信じているよ」


  それから、約3ヶ月後、届いた『LIFE TEACHINGS』を聴いてみた。受けた印象は、サウンドの上ではイメージしてたほどルーツ・ロックではなく、実際はバラエティに富んでいる。制作/プロデュースの大半はデビュー作同様に拠点である〈LOYAL SOLDIERS〉。日本でもお馴染みの名門アンカー/ミュージック・ワークス・スタジオで、生音をメインに録音されたリディムを多数使用している。叔父のANSEL COLLINSも複数曲でキーボードで参加で、今回もキーワード「Life」多用。

  個人的にはその浮遊感たっぷりな歌声とフローと世界観に「無事帰還」を実感。その魅力を再確認させる前半のルーツな曲から、中盤ではダンスホールを3連発。ASSASSINと組んだ時のハードな印象も全体のアクセントとして効果的。そして、ある意味聴きどころはETANA登場から最後までの4曲。「動」から「静」へと転換。レゲエ/ダンスホールと言うよりも、独自の歌世界が全開。その生々しさと、静かに、しかし強く放たれる熱量に引き込まれること必至。またもやその不思議な魔力に喰らいまくり。聴き終えると聴く前と印象が全く変わっていた。ジャケットの見え方も変わった。通して感じるのはI-WAYNEの輪とした立ち姿。それがルーツ・ロックのソレと通じる。「どの曲」ではなく、通して聴いてみて。コレはスゴく面白い作品。コレが現在のジャマイカで作られたのも興味深い。要注意作品です。


I-WAYNE / LIFE TEACHINGS


I-WAYNE / LIFE TEACHINGS

VP RECORDS / VP1868 / IMPORTS
US: OCTOBER.11 OUT

01. BURN DOWN SODOM
Producer: PATRICK HENRY for LOYAL SOLDIERS

02. REAL AND CLEAN
Pro: PATRICK HENRY for LOYAL SOLDIERS

03. EMPRESS DIVINE
Pro: PATRICK HENRY for LOYAL SOLDIERS

04. PURE AS THE NILE
Pro: PATRICK HENRY for LOYAL SOLDIERS

05. HERB FI LEGALIZE
Pro: PATRICK HENRY for LOYAL SOLDIERS


「06. THE FIRE SONG feat. ASSASSIN」のラフ(歌合わせ/歌詞作り)の様子。とてもリアルな映像。

06. THE FIRE SONG feat.ASSASSIN
Pro: GARETH CAMPBELL for BOADHOUSE RECORDS

07. DRUGS AND RUM VIBES
Pro: IMRAN "FIRE PETER" PASSARD & BRENDAN MURPHY

08. WISE AND FEARLESS
Pro: "SONNY SPOON" WRIGHT for SONS OF SPOON MUSIC

09. CHANGE THEM WAYS
Pro: PATRICK HENRY for LOYAL SOLDIERS

10. LIFE TEACHINGS
Pro: PATRICK HENRY for LOYAL SOLDIERS

11. LIFE JOY feat. ETANA
Pro: MARCUS "ICUS" DEACON forNUFF-A-DAT RECORDS

12. LIFE SERVICE
Pro: PATRICK HENRY for LOYAL SOLDIERS

13. I CARE FOR YOU
Pro: PATRICK HENRY for LOYAL SOLDIERS

14. DO THE GOOD
Pro: PATRICK HENRY for LOYAL SOLDIERS


Texted By: 八幡浩司(24×7 RECORDS, INC.)


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