↓写真をクリックすると拡大表示します。 T.O.K. T.O.K. T.O.K. T.O.K. T.O.K.

 えー、ダラダラ企画の『JUST MY IMAGINATION』。久々にいきましょか。

 今回はT.O.K.で、先月に来日した時のコトでも。

 まっ、「来日」と言いますと、大きく分けて2つのパターンがあります。1つはライヴ。これはプロモーターさんが招聘してショーとかツアーしたりするやつですな。で、もう1つはプロモーション。これはレコード会社が招聘して、アルバム・リリース用のプロモーションとかをしたりするやつです。

 で、今回はその2つが合体した感じの来日でした。先に今回のプロモーターさんのポジティヴ・プロダクションさんが、彼らが実施する『BMO FEST』にT.O.K.をブッキングしてたんですけど、ちょうどその来日日程が新作『OUR WORLD』のリリースと重なったので、レコード会社さん(今回はビクターさん)と、ポジティヴ・プロダクションさんとで話し合って、両方を兼ねた来日にすることにしました。

 なので、本来は『BMO FEST』に合わせて来日すれば良いのですけど、今回は前倒しで来日してもらって、2日間をプロモーション日、あと1日でアルバム発売日当日にリリース・パーティーを兼ねた単独公演を実施することになった感じ。

 で、ツアーだと基本プロモーターさんに任せたままで、特にやることって少ないんですけど、プロモーションの時はこっちで預かる感じになります。まっ、事前に媒体さん達の取材をブッキングしておいたり、スケジュールを組み立てておいたり、移動とかご飯とかなんやかんやです。大半はビクターさんに振り逃げしてるんですけどね。

 そんで、よくあるケースが、来日して「さぁ、プロモーションしよか」となると、アーティストが「聞いてないぜ。やりたくないぜ」となるケース。事前の連絡が徹底されていないと、よくこういうことが起きます。結局、最後まで「やらん」とか「その時間あるならダブ録りして金稼ぎてぇから、サウンド・マン達に連絡してくれ」な人達も結構います。逆に「取材受けたい」と言ってくれても、タイミングとかの問題で媒体さんとかをブック出来ないこととかもあって、この場合も困ったりします。あと、「取材やるぞー」と言ったけど、途中でその量と時間に疲れて、「もー、これ以上はやらん」な時もあって、これもまた困ります。まっ、そうした色々なバッドな時とかは結構アタフタだったり、コラコラだったり、イライラだったり、なんかトラブルな感じになるんですけど、後から振り返ると、それが来日の一番の思い出になってたりもします。「あの時のアイツはヤバかった」な感じで。

 これまででも、そうした思い出はたくさんあるんですけど、書いてて思い出したのはBOUNTY KILLERの時のコト。うん、取材中にずーっと酒飲み続けていたELEPHANT MANもヤバかったけど、前々回のKILLER来日時の取材のコトの方が「ヤバかった」かも。まっ、「ヤバい」にも色んな意味がありますな。

↓写真をクリックすると拡大表示します。 FLEXX FROM T.O.K. Presents D'LINK

 その時は、来日前から「取材は受けそうも無いなー」と想像してたんです。なんかキャラからして、そんな感じがしたから。そんで、来日して確認してみたら、帯同していたマネージャーが「KILLERは取材を受けない」と、きっぱりとやっばりな回答。ただ、それでも媒体さんから「聞けるなら聞いて下さい」と質問事項とか渡されていてので、ハイハイと引き下がるわけにもいかず、「とりあえず、KILLERと交渉させてくれ」と粘る感じ。

 で、ホテルの廊下ですったもんだして、マネージャーが「俺が交渉する。お前等には直接KILLERとは交渉させない」とか言って、KILLERの部屋に。そんで、しばらくして出て来たら、「俺がお前等のためにKILLERを説得してやった。ただし、時間は20分だけだ。部屋に入れるのも2人だけだ。KILLERはそう言ってる。良いか? それを守れるならKILLERの部屋に入れてやる」。あー、スゴい物言いだよ、コイツはいつも偉そうだね。

 そんで、KILLERのスウィート・ルームに入ったら、KILLERはボケーとソファに座ってた。で、こちらを見て「よー、元気?」で、「どっかで会ってるよな」なリラックス・ムード。マネージャーはこちらに小声で「20分だけだぞ」とか言って、腕時計を確認しながらジーッと睨んでいる感じ。KILLERはユルユルしてるから、タイミングを図ってこっちから切り出したら、「インタヴュー? ああ、いいよ。ショーまでに時間もあるしな。プロモーションは大切だ、日本のメディアも大切だしな、何本インタヴューをしたらいい?」と言うので、「アレ?」と。なので「取材受けないんじゃないの?」と聞いたら、なんかKILLERがスイッチ・オン。あくまでイメージですけど、『スター・ウォーズ』のダースベイダーが出てくる時の音楽が頭に流れる感じで、それに合わせるように「いや・・、なんでだ? 誰がそんなこと言った?」とあの低音で言うから、全員の視線がマネージャーに・・。そしたら、マネージャーが慌てて「だって・・」とかなんかアタフタ。で、KILLERはマネージャーが話している途中なのを無視して、大きめのトーンでこちらに「フン、いいから、質問してくれ!」・・。場の空気も、KILLERの機嫌も悪い感じに・・。

 で、そこから20分を楽々と超えた取材と言うか、雑談とかに。ただ、全然チルな感じではなくて、「ボンボクラ」とかカス・ワードもたくさんで、個人名でディスも連発で、やや熱くなってたKILLERのバッドな独演会。楽しい空気では全く無し。そんで、毒を吐き出して、一段落した感じになったら、腹減った様子で、「フン、飯でも喰ってくか?」と部屋に届けられていたご飯をテーブルの置かれたけど、その空気で喰うのは嫌じゃらすたふぁらいだったので丁重に断ったら、突然、それまでずーっと無視してたマネージャーに向かってその飯を投げた・・。銀紙で包んであったチキンとか魚をそのまま投げつけた・・。飯が目の前を飛んでった・・。ビックラよ。マネージャーもビックラしてたよ。ピリピリですよ、緊張しますよ、空気悪いマキシマムっすよ。「こっちが断ったから投げた、怒った?」とゲゲッと思ってたら、ムスっとした顔で「フン、バンドの奴らの部屋に届けてやれ。こんなに喰えるわけねぇだろ」・・。で、マネージャーは言われるがまま退室・・。

 そんで、さらにそこからはグダグダも始まって、「あー、面倒くせー」と思ってたら、そのツアーにKILLERがジャマイカから連れて来てたガール・フレンドが「そろそろシャワー浴びたいんだけど・・」と言ってくれてラッキー。最初は「アンタ誰?」だったけど、天使だったよ。で、KILLERが「ああ、そっか。フン、じゃ、悪いけど・・」と自分から終わらせてくれて、とりあえず脱出成功〜っ、と。内容はともあれ、とりあえずインタヴューもゲットしたし、こちらとしてはやれやれ。そんで、部屋を出たら、廊下にマネージャーが居て、一人で銀紙に包まれた飯を喰ってた。そっか、お前が喰ったか・・。そんで「取材はどうだった? 良かったか?」となんか凹んだ感じで言うから、「お前のおかげだよ」って言っておいた。

 ああ、このマネージャーはその後も別の某アーティストの来日ビザを「取ってある」と吹いといて、結局それが嘘で、来日当日になってジャマイカを出れなくなってツアーをドタ・キャンさせちゃったりと、結構やってくれちゃう感じの奴。ホントは悪い奴じゃないんだろうし、自分のアーティストをデカく見せようとするのはいいけど、自分までデカい存在と勘違いしているのが面倒で迷惑。うん、コイツがマネージャーだと知ると、そのアーティストとも仕事したくなくなるから、アーティストにとっても良くないと思うんだけど、それでも働けているんだから、こっちが知らん魅力もあるんだろね。

 はい、今回も脱線〜っ、と。

 で、戻って、T.O.K.ですけど、今回はこうした思い出となるようなバッドなコトは無かったですな。今回も、かな。T.O.K.は、実に仕事熱心で、プロモーションにも真面目に取り組むし、時間とかも守るし、疲れていても泣き言とか一切言わない。日本にも慣れていて、日本人の仕事感覚も知っているから、それに適応してくれる。マネージャーやクルーも協力的で、メンバーが喰うまではランチには手をつけないとか色々と暗黙のルールやマナーがチームとして徹底されている感じ。うん、相手/他人に対して思いやりを持てる寛容な人達なんですな。そうした態度に学ぶところも多く、そうやって時差ボケの中でも奮闘している様子に、「頑張れー。応援するぞー」とファンの気持ちになってしまう。まっ、こういうスタッフに支持されるのも彼らが長年やってこれている理由でもあるし、才能でもあるんだろうな、と。

↓写真をクリックすると拡大表示します。 T.O.K. T.O.K. T.O.K.

 今回のある公演の時も、先にバンドが楽屋入りしていて、後からT.O.K.が入ってきたんですけど、その時に一人のバンド・メンバーが日本で知り合った女性を楽屋に入れていたんですな。そしたら、ALEXがさりげなくそのメンバーを廊下に呼んで、「何やってんだ」と叱ったんですよ。「ココは俺達の仕事場。ショーの場。チームが団結して集中してショーに挑む場に、関係無い子を呼ぶな。空気が乱れるだろ」と。で、BAY-Cもその場にさりげなく出て来て、「仕事を大切にしてくれ」と小言を言った後に、「でも、彼女を追い出すな。彼女には罪は無いし、彼女に恥をかかせてはいけないし、何よりショーの前の空気が悪くなるから。以後、気をつけて。俺達はチームだし、お前は仲間だ」と熱くフォロー。で、気付いたら、FLEXXも廊下に出て来てて、その様子を見ると言うか、二人の意見を確認していた感じ。で、楽屋から居なくなった三人を不審に思ったのか、他のスタッフが「なんかあった?」と廊下に聞きにきたら、「別に、ただ写真撮ってんだよ」と誤摩化して、こっちに向けてポーズを取るから、こっちもカメラを向けて写真撮って誤摩化しておいた。それはきっとそのバンド・メンバーへの配慮。うん、良いな、「嗚呼、青春」って感じだったな。

 あと、某雑誌の取材の後に、CRAGY-Tが取材陣にお礼として、ウチが撮影用に作ったメンバー用のTシャツをプレゼントしようとしたら、ALEXが「何やってんだ」とココでもそっと注意。「そのTシャツは俺達のもので、俺達用に作られたものだ。それを人にあげてどうする? チームの一員としての自覚があるなら、大切に持っておくべきだ」と言ったら、CRAGY-Tが慌てて「えっ? あれって俺達分だけ? 他には無かったの?」とこっちに聞くから、「あのサイズとカラーはメンバー分しか無いよ」と言ったら、一度は渡したプレゼントを取り返しに行ってました。で、取り返して「あー、ヤバかった。勘違いしてたよ」とゲラゲラ。

 で、そのCRAGY-Tはいつもアハハでゲラゲラなんだけど、一度だけそうはいかなかったことも。ええ、放ったらかしにしてた時間に、日本でタトゥーを入れたんですな。4時間も。そんで、その夜にも公演があって、ショーの前には結構タトゥーの部分が腫れて、なんか軟膏とか塗ってたんですけど、ショーが始まったらどうも汗が滲み出して、何度も客に背を向けて苦悶の表情・・。ええ、どう見ても痛そう・・。可哀想だけど、こっちがゲラゲラしちゃったな。ただ、その入れ墨に入れてた言葉が「Solid As A Rock」。「岩のように固い」って意味だけど、T.O.K.はメンバーの結束をいつもこの言葉で例えるんで、きっと大切な言葉なんでしょうな。痛そうでしたけど、それはそれでなんか羨ましくもありましたな。ああ、T.O.K.とそのクルーの関係はチト憧れる部分もあるな。分かるか? マイ・クルー。

↓写真をクリックすると拡大表示します。 T.O.K. T.O.K. 新作『OUR WORLD』

 まっ、今回のT.O.K.の来日の思い出はそんな程度。トラブルは無く、楽しかったですな。色々とお世話になった皆さんにもナフ・リスペクト。

 ああ、あとホテルで日本の音楽チャンネルとかも見たみたいだけど、T.O.K.は「リップ・スライムは良いぞ」となんか言ってました。なんでも「トラックがアメリカやジャマイカにはない感じで、言葉は分からんけど、フローも良い感じだ」って言ってました。そんだけ。なんか印象に残ってます。今度自分も聴いてみよ。

 えー、そんで、最後ですけど、CRAGY-Tが無くしそうになったTシャツの色違いが、現在このサイトで独占販売してるやつです。良かったら是非。本人達が並んでシコシコと書いてくれたサイン付きポートレートを特典とします。アップして時点で売り切れてたらゴメンなさい。

 ああ、あと、アルバム『OUR WORLD』もヨロシクね。

 そんな感じ。ではでは。

八幡浩司(24×7 RECORDS., INC.)

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