レゲエ・レーベル/プロダクションで、VPレコード/グリースリーヴス/ビッグ・シップなど海外レゲエ・レーベルの日本正規代理店 24×7 RECORDS。-REGGAE TEACH ME EVERYTHING-
いきなりですけど、DJセロリさんと初リンクしました。
説明不要だと思いますけど、セロリさんは90年代にヒップホップ・ユニットのSOUL SCREAMの一員として活動、以降現在まで“Mr.BEATS”として、DJ/プロデューサーとして幅広くに活躍している日本のヒップホップ・シーンの重要人物。
@ビクタ−さんのオフィス
で、現在も数多くのイヴェントに出演しているセロリさんですけど、レジデントDJとしてキープしているレギュラー・イヴェントが「BON-VOYAGE」。8年も続いている長寿人気イヴェント。で、セロリさんは様々な作品と共に、このイヴェント名を冠にしたラヴァーズのミックスCDシリーズ『BON-VOYAGE LOVERS』もリリース。リリース元はビクターさん。今回初リンクしたのもビクターさんのオフィス。
ビクターさんで『BON-VOYAGE LOVERS』シリーズがスタートしたのは08年なんですけど、現在までかなりのヒット・シリーズとして幅広くに支持されている感じ。で、初作から現在まで数多くの弊社の『COVERS』シリーズをはじめとする音源をこのシリーズでは使用して頂いている感じ。で、そうしたコトもあって、いつも担当のA&R氏を通じて、「この曲使わせてくださーい」と連絡は頂いているんですけど、これまで一度も直接セロリさんとちゃんと会ったりしたことはなかったコトがチト気になっていたので「機会あればちゃんと挨拶させて〜」と担当A&R氏にお願いしていた感じ。それが今回突然実現したってとこ。
ちょうどシリーズ最新作『BON-VOYAGE LOVERS -WINTER TEMPO-』のリリース直後のタイミングでセロリさんも忙しそうでしたけど、せっかくの機会でしたので、挨拶だけではなく、なんか無理矢理に色々と一方的に質問してしまいました。
Q：そもそもこの『BON-VOYAGE LOVERS』のシリーズはどういう経緯で？
もともと自分でリリースしていたんですけど、ビクターさんから誘って頂いて、それでビクターさんからリリースするようになった、といった感じですね。
『BON-VOYAGE LOVERS』シリーズ
Q：このシリーズはヒップホップではなく、全てレゲエのラヴァーズとカヴァーを中心とした内容ですよね。
ええ、勿論自分はヒップホップDJですけど、ヒップホップだけでなく、普通にダンスホールとかラヴァーズとかカヴァーものとか、レゲエを聴いたり、買っているんですよ。ココ（ビクター社）の近所にあった（レゲエ専門レコード店の）オアシスとかにもよく行って、色々と買ったり、聴かせてもらってましたね。自分のDJの時にもそれを混ぜたりして回したりもしますので、そういう部分では自分としては自然なコトでもあるんですよね。ヒップホップを回しながら、途中に［DIWALI］とか［PEPPER SEED］とかを挟んだりとか・・・、そうですね、ラヴァーズだけでなく、ダンスホールとかレゲエは普通に色々と聴いていますね。歌やリディム・・・、あとカヴァーも自分の好みに合わせて聴く感じですね。まぁ、もし自分がこのラヴァーズのシリーズだけをリリースしていたら変でしょうけど、自分はこれ以外にも色々とヒップホップ作品のリリースをしていますし、このシリーズはそうした自分の活動の中の一部分っていう位置付けですね。
Q：別にレゲエとヒップホップとかを区別して聴いているわけではないんですね。
ええ、もともと子供の時にトランペット吹いてて、そこから80'sのトップ40とかに行って、高校ぐらいからはもうヒップホップにどっぷりでしたけど、基本ジャンルに関係なく好きな音楽を聴くタイプなんです。好きなものは全て興味あると言うか・・・、だから、特にレゲエだから、とかそうした区別みたいなものは自分にはないですね。あと、ヒップホップとレゲエって従兄弟みたいなもんですし、レゲエを主に聴いている方もそうでしょうけど、普通にどちらも聴きますし、聴けますよね。
Q：このシリーズに込めている想いみたいなものはありますか、続けている理由と言うか・・。
うーん、そうですね・・・、以前にSOUL
SCREAMとして活動していた時も、当時はまだヒップホップとか、特に日本のヒップホップとかは現在ほど広がっていなかったんですけど、そういう音楽があることを多くの人に知らせると言うか、そうした音楽への「入口」みたいなものを作れたらと思っていたんですけど、それと同じで、このシリーズを通じてラヴァーズとかに対して「入口」を多くの人に提示できたらな、とは思っていますね。僕は色々なところで言っているんですけど、「音楽を聴いて幸せな気持ちになってもらいたい」と思っていて、そういうものをこのシリーズでも届けていきたいとは思ってますね。
BON-VOYAGE LOVERS -WINTER TEMPO-
Music Selected and Mixed by Mr.BEATS a.k.a. DJ CELORY
VICTOR ENTERTAINMENT/VICP-64891/￥1,995/IN STORES
01. INTRO:A CHANGE IS GONNA COME
02. UNITED WE STAND feat.MARCIA GRIFFITHS
03. WHEN A CHILD IS BORN
04. DRIVING HOME
05. LITTLE CHRISTMAS TREE
06. REGGAE CHRISTMAS
07. IN LOVE WITH A RASTA MAN
08. WITH YOU
09. DON'T LIE
10. IRREPLACEABLE
11. ALL FALLS DOWN
12. SOMEDAY WE WILL BE TOGETHER
13. ROCK THE BOAT
14. TIRED OF BEING ALONE
15. BEAUTIFUL feat.BOBBY BROWN
16. HATE THAT I LOVE YOU
17. SEXY LOVE
18. REPLAY
19. SWEETEST GIRL
20. IF I WAS YOUR MAN
21. U REMIND ME
22. LIKE I NEVER LEFT
23. HOW DO I BREATHE
24. PRIVATE NUMBER
25. LOVELY DAY
26. STEP IN THE NAME OF LOVE
27. FORTHENIGHT
28. WHAT'S GOING ON
29. CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU
30. LAST CHRISTMAS
31. A WONDERFUL CHRISTMAS
32. ANOTHER DAY IN PARADISE
33. EVERY LITTLE STEP
34. TIME AFTER TIME
Q：知らないものへの「入口」ですね。
そうですね、少し言葉に語弊はあるかもしれませんけど、きっとこのシリーズを聴いてもらっている人は、多分それほど濃い音楽リスナーではないと思うんですよ・・・、最新曲とか最新作を全部自分からチェックして聴くような人達ではないと言うか、決して音楽を聴かないわけでもないんだけど、音楽の情報が以前と比べて膨大になっている中で、どれから聴いていいか分からなくなっている人達と言うか・・・。
きっとそういう人達にとって分かりやすいと言うか、そうですね、「入口」になりやすかったんだと思います。BGM的に聴いてくれていたり、ドライヴとか、日常の中で聴くのに適しているんだと思います。どのアーティストとか、どの曲というよりも、このシリーズの世界観みたいな部分に惹かれて聴いてくれていて、その時々の自分の気分やシチュエーションに合わせて聴いてくれているんだと思うんです。それはそれで良くて、それでその聴いている時間が幸せな気持ちになってくれたら、それで嬉しいんです。ただ、勿論、そうした人達がこのシリーズだけで終わらずに、シリーズの中で気に入った曲が収録されている別の作品を調べたり、アーティストの作品をチェックして、興味が広がってくれるようになったらな、とは思っていますね。このシリーズから知らなかった音楽の世界が広がっていくと言うか・・・。レゲエはいろんな音楽の要素が全て含まれているし、カヴァーだと、オリジナルを調べてみる楽しみもありますし、色々と広げていけると思うんですよね。
Q：送り手としてのテーマはシリーズとして一貫しているんですね。
ええ、ただ、なんて言うか、そうした自分の考えるテーマを「押しつける」感じは好きではないんです。それは知らないでいい、と言うか・・・。それよりも幸せな気分になってもらうことで、それが「入口」になればというところですね。ただ、それを成立させるためには、自分みたいな濃いところを知っている人間が届けないとダメだとは思っています。説得力がないと言うか、伝わらないと思います。
Q：えー、あと、所謂「レゲエのミックスCD」とはかなり違いますよね。
そうですね、レゲエのサウンドの人達が作るミックスCDとは全く違いますね。それはそれでヒップホップのDJも同様に最新モノだったり、その視点でミックスCDは作られていますけど、自分がその感覚でこのシリーズをラヴァーズでやる必要はないですよね。ええ、言われる通り、もしかしたら、レゲエのサウンドの人達がソウルとかR&Bとかをプレイする感覚と近いのかもしれませんね。それはソウルやR&BのDJと視点もプレーの仕方も違うでしょうしね。だから、サウンドのミックスCDのような（曲の途中でドンドン曲を被せていく）「ブッコミ」とかもないですし、基本一曲ずつを聴かせて、伝えるようにしていますね。
Q：中には曲によって、オリジナルよりもピッチを変えているものもありますよね。
うーん、まぁ、そんなにはないかと思いますけど、多少上げているものはありますね。逆に下げているものはないと思いますけど・・・あとオリジナルのピッチでイケるものはそのままですね。大切にしているのは作品としての全体としてのグルーヴ感なんです。そのグルーヴに合うようにそうした処理を多少している感じです。グルーヴですか・・・？、うーーん、言葉で説明するのは難しいんですけど・・・なんて言うか、自分の中で、自分としての“心地良いグルーヴ”というのがあって、それを大切にしているんです。それこそが自分の個性と言うか、オリジナリティだとも思いますし。それは別にこのラヴァーズに限らず、自分の中で色々な音楽を聴いたり、DJをする時に大切にしている部分です。そうですね、もしかしたら、そのグルーヴ感がこのシリーズの特徴と言えるのかもしれませんね。それを気に入ってもらえたら嬉しいですね。
えー、セロリさんには忙しいところ時間を割いて頂いて感謝です。こちらに失礼な部分も多々あったかと思いますけど、全てに真摯に言葉を選んで話して頂いたことにも感謝です。またヨロシクお願いします。
で、『BON-VOYAGE LOVERS』シリーズも是非ヨロシクです。レゲエのサウンドによるミックスCDとは異なる「角度」も新鮮かと思います。セロリさんの「個性」も是非ご確認してみてください。
INTERVIEW & TEXT BY: 八幡浩司 / 24×7 RECORDS
 |
|||
 |
BON-VOYAGE LOVERS -SUNSHINE OF MIND- |
 |
BON-VOYAGE LOVERS -SMILEY GROOVE- |
 |
BON-VOYAGE LOVERS -RAINBOW VIBES- |
|
BON-VOYAGE LOVERS -WINTER TEMPO- |
>>> VICTOR ENTERTAINMENT
>>> Mr.BEATS a.k.a. DJ CELORY official blog「燃えよBEATS」
>>> Mr.BEATS a.k.a. DJ CELORY official TWITTER
