Monthly News index2007/04 MONTHLY NEWS

↓2007/04 MONTHLY NEWS

今月の復習

どもです。すっかり春モードですな。
今月もよろしくっす。
えー、最初に先月の復習からザクザクといきましょ。
確認ヨロシクです。

LADY SAW『WALK OUT』出ます。

 4月17日にLADY SAWの最新作にして、長年のVP RECORDSとのタッグによる最終作(とりあえずネ)の『WALK OUT』がリリースされます。

 前回も紹介した通り、LADY SAWは「家族との時間を大切にしたい」とのことで、90年代から現在まで休むこと無く、最前線で「女王」としてハードに過ごして来た活動を本作をもって一度見直すことにするみたい。VP RECORDSも長年タッグを組んできましたけど、功労者・貢献者としてその判断を最大限尊重し、一度ココで区切りを付ける感じ。またLADY SAWが最前線に復帰する際には、またタッグを組む可能性もありますが、先のことよりもまずはこの作品をガッチリとデリヴァーして、花を持たせたい感じ。

 で、新作『WALK OUT』は間違い無くLADY SAWの最高傑作。スキャンダラスなリリックや言動にばかり注目が集まりがちですけど、LADY SAWがいかに優れたダンスホール・アーティストであるかを改めて強く教えてくれる内容。圧倒的なスキルを持ったDJとして、またメローでオリジナリティを持ったシンガーとしての魅力をバランス良く、確かに、見事に伝えてくれる内容。ダンスホール・アルバムとしても最高品質を持った作品で、これまでのファンだけでなく、より幅広い音楽ファンに届けたいところ。様々なプロデューサー/レーベルとの楽曲を収録しているけど、バラエティに富んだリディムに変幻自在にフローを被せて、どの楽曲も彼女のモノとしているところは見事。個人的にはそのリリックと合わせて切れ味が鋭過ぎるDJチューンと、中盤のメローでユーモアも感じさせるシンガー・チューンの対比が面白く、また特にシンガー・チューンに新しいLADY SAWの魅力を発見した感じ。是非、チェックしてみて下さい。アルバム内容等に関しては、更新した「VP RELEASES」をチェックして。

MARCIA GRIFFITHS『REGGAE ANTHOLOGY-MELODY LIFE』出ます。

 今月リリースされる中で実は一押しだったりするかもしれない作品がコレ。VP RECORDSから4月24日発売のMARCIA GRIFITHSの2枚組ベスト。これまて先月の「MONTHLY NEWS」と、今月の「VP RELEASES」をチェック頂きたいんですけど、まぁ、楽曲リストを見て頂いて分かる通りに、間違い無いブツ。MARCIA GRIFFITHSのヒット曲というよりも、レゲエ史のヒット曲と、女性レゲエ・アーティストの歴史集みたいな豪華内容。まっ、「知らないと恥かくぞ」とか言っておきたい曲ばっかです。

 で、VP RECORDSの『ANTHOLOGY』シリーズは、このMARCIA GRIFFITHS以外にも、GARNETT SILK、NINJAMAN、YELLOWMAN、レーベルものでMUSIC WORKSとPENTHOUSEとか出ていまして、これらも全部「知らんでどーする」な楽曲ばかりを集めたもの。それぞれのファンには勿論ですけど、是非ビギナーの方やユーツ達に手に取ってもらいたいシリーズ。ジャケットのデザインが統一されているので見つけやすいハズ。あと『ANTHOLOGY』シリーズに括られてはいないですけど、BERES HAMMOND、FREDDIE McGREGOR、SIZZLAとかも2枚組でアンソロジーなベスト盤が出ていますので、そちらもヨロシク。そんで、各アーティストとかレーベル単位でなく、過去のダンスホールのベストとかを収録したコンピレーション・シリーズが『DANCEHALL 101』シリーズ。こっちは全部2枚組で、1枚がミックスCDになっています。で、兄弟シリーズで『SOCA 101』というのもやってます。『SOCA 101』の方はちょうど先月に最新作『VOL.4』が出たばかり。この『101』というのは、アメリカの学校の教室番号を表していて、「基本を学ぶ教室」という意味があります。まっ、たくさん色々な種類の作品をやってますので、色々とチェックして。何か探しているものとかあったら、また連絡してみて下さい。

『POWER CUT』出ます。

 ここ数年は冬から春にかけては、夏場の作品リリースのために多くの日本人レゲエ関係者がジャマイカに飛ぶ時期となっています。現地のスタジオで日本人が最も混み合うのがこの時期。で、行く前だったり、帰って来た関係者の人達と色々と情報を交換する中で、「誰が一番ヤバいプロデューサーだろ?」なんて話になると、今年は皆口を揃えて「STEPHEN McGREGORでしょ」と答えます。まっ、トラック作りからミックスまで全部一人で出来ちゃう、現地でも「GENIUS/天才」のあだ名を付けられている高校生。ウチのサイトでは何度も出て来ている通り、FREDDIE McGREGORの息子さん。FREDDIEの〈BIG SHIP〉を拠点に数多くの作品に参加していて、大活躍中。[RED BULL & GUINESS][12 GAUGE]とかも実はSTEPHEN君の仕事だし、DA'VILLEの作品も殆ど最近はSTEPHEN君がやってたりします。まっ、裏方師なので、表に名前が出る機会は少ないかもしれないですけど、「〈DON CORLEON〉のDONの次はSTEPHENでしょ」というのが、最近のレゲエ業界の一致した見解ってところ。

 で、そのSTEPHEN君のリディムで、昨年末のプレ・リリース時から話題を集めていた[POWER CUT]リディムのワン・ウェイがVP RECORDSより4月24日に発売決定してます。MAVADOの「Top Shotta Nah Miss」とVYBZ KARTELの「Start War And Dead」は両者がディスり合っている曲としてもお馴染みのビッグ・チューン。それ以外にもSEAN PAUL / ELEPHANT MAN / BOUNTY KILLER / LADY SAW / BUSY SIGNALとか大物が目白押し。こんだけ大物が集まるのが、現在のSTEPHEN君がイケてる証拠。ちなみに〈BIG SHIP〉はキングストンの山側の麓にあるんですけど、その山の上にはELEPHANT MANの家がありまして、ELEPHANT MANは街への行き帰りに頻繁に〈BIG SHIP〉に立ち寄り、STEPHEN君に「新しいリディムをくれ」とお願いするそう。あと、STEPHEN君によると、週末にELEPHANT MAN宅でよく行われているパーティーの音がウルさくてたまらんそう。ELEPHANT MANは地声でもよーく通って、バカ話も山の麓まで全部聴こえちゃうとか。

 えー、とりあえず、現在一番イケてるプロデューサーのイケてるリディムを是非チェックしておいて下さいまし。それと、STEPHEN君の以前のヒット・リディム[CARTOON]は、日本だけでワン・ウェイでリリースされているのでそちらもヨロシク。そっちにもELEPHANT MANが大声で参加しています。

DA'VILLE『ON MY MIND』出ますけど、ちょっとまた遅れます。

 DA'VILLEのVP RECORDSからの初のアルバムにして、本格的世界進出第一弾作。当初の3月27日発売予定から、発売日が4月24日に延期となって、さらに3月20日の時点で「再延期」となってます。内容等に関しては先月の「MONTHLY NEWS」と、今月の「VP RELEASES」をチェック頂きたいんですけど、最初に発売日が変更となった理由は、当初の内容に加えて究極ヒット曲でアルバム・タイトル・チューンでもある「On My Mind」のリミックスを追加収録することになったから。で、そのリミックスはSEAN PAULが参加したかなり期待したいビッグ・コンビネーション・チューン。あまりにも突然それが決まったことで、既に製造過程に取り掛かっていたものを全て破棄して作り直すことになったから、延期せざるを得なくなった感じ。で、再延期となった理由は、収録予定曲の一部に法的な処理を必要とするものが発覚したから。

 で、この度重なる延期で、ファンの皆様や関係各位の皆さんに多大なご迷惑をお掛けしたことを深く謝罪致します。弊社の広告やフライヤーだけでなく、数多くのメディアに「3月27日発売」と掲載されたことで、情報が混乱してしまったことを謝ります。ホントにスイマセンでした。ただ、決して言い訳では無く、今回の作品のリリースはVP RECORDSにとって、また何よりもDA'VILLE本人にとっても大切なリリースでして、本格的世界進出となる作品だけに、出来るだけ多くの人達に注目してもらい、聴いたもらい、DA'VILLEを知ってもらうために、今回のSEAN PAULとのリミックスは大きな意味が有り、どーしても入れたかったコトはご理解して頂きたいところ。A.R.P.の一員として、またソロとして、地道に活動を続け、昨年の「On My Mind」「Can't Get Over You」のヒットでジャマイカでも勝ち上がり、このアルバムのリリースのチャンスを手に入れたDA'VILLEにとって、本作はとーしても成功させたい作品。この作品の今後の展開によって、その後が大きく変わる可能性もあるだけに最善の体制でリリースしたかったところは、何卒ご理解頂きたいところです。また、アメリカの会社であるVP RECORDSですので、日本と同様にしっかりと法的な問題をクリアした上でリリースしなくてはならないこともどうかご理解願います。ジャマイカで「OK」なものが、他のテリトリーでは「NG」なコトもあります。「ジャマイカではそうしてるから」では通らないコトも多々あるのが現実ですので、そうした部分もご理解頂きたいところです。

 既に日本でアルバムが2枚、DVDが1枚、エイベックスさんからリリースされていたり、何度も来日していたりで、日本で先にスターになったDA'VILLEですけど、それ以外の地域に向けては初の勝負作ですので、ガッチリといきたい感じ。まっ、内容は間違い無しです。NE-YOとか好きなR&Bファンにも絶対響くハズ。是非、待たされた分だけさらにサポートをヨロシクお願いします!! 改めて正式な発売日が決定次第御報告致します。VP RECORDSからは「4月24日から大幅に遅れないと判断している」とのことです。

『REGGAE DRIVEN』出ています。

 えー、DA'VILLEの発売延期も突然でしたけど、こちらもあまりにも突然にリリースが決まったVP RECORDSの日本独自コンピレーション・シリーズの『REGGAE DRIVEN』。リリースが決定してから、3月28日のリリースまで1ヶ月も無かったハズ。でも、逆に良い意味で無駄無く、シンプルに出来たことで、良い内容となった感じで、リリース直後ですけど、かなりの大反響。まっ、リリースを発表すると同時に、各方面から「いつかこういうのが出るとは思ってましたけど、ホントに出て良かったですな」とか、「悪いハズが無い間違い無い内容で、しかも安いっな」と、色々と前向きなコメントを頂いてまして、特にハードコア・マッシヴから「こういうのが新しいファン層を取り込んでいくのに効果的」といった主旨のコメントを頂けて、なんか良い感じと思ってましたけど、このリリース直後の反響の大きさはちょっと予想を超えたもの。ギリギリになってリリース告知を出したことで、ご迷惑お掛けしたところも多いですけど、ブ厚いサポートに大感謝です。まっ、先月の「MONTHLY NEWS」にも書いたコトと重なりますけど、より多くの人達にダンスホールの魅力を知る手掛かりになれば嬉しいところ。「ダンスホールやレゲエだけを好きになってくれ」とは言わないけど、「ダンスホールやレゲエも聴いてみたら楽しいぞ」と伝えたい。まずは触れてみて、そこから好きに色々と聴いてもらって、ハマッてもらいたい。ええ、上の方でも書いたけど、色々なタイプの作品をご用意しているので、是非ガンガンと深入りしてくださいまし。詳しくは先月の「MONTHLY NEWS」を見てネ。

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今月の予習

BUNJI GARLIN
BUNJI GARLIN
えー、ここからは予習。今後のリリース情報です。

BUNJI GARLIN『GLOBAL』出ます。

 今年のトリニダットのカーニヴァルはもう終了しているハズ。確かMINMI嬢も参加していたハズ。で、トリニダットとは比べ物にならないぐらい小さい規模ではありますけど、ジャマイカでもカーニヴァルは今月の中旬に開催されるハズ。トリニダット同様に、派手派手な衣装を着たダンサー達が街をソカのリディムに合わせてパレードしたり、色々と催しものが行われたりするハズ。前にも書いたと思うけど、以前に一度だけジャマイカでそれを体験したことあって、なんかちょこっと楽しんだりしたもんです。で、今さらソカとレゲエ/ダンスホールの密接さを語る必要は無いと思いますけど、ココ最近は両者の接点はどんどん増しているように思います。よりソカ側がダンスホールを取り入れていると言うか、ほとんど大差なくなっている感じかな。

 VP RECORDSから5月1日に新作『GLOBAL』がリリースされるBUNJI GARLINは人気ソカDJ。でも、そのスタイルはほとんどダンスホールでして、声もBUJUとかじゃないけどかなり野太く、イカつい。で、新作の『GLOBAL』はそのタイトル通りに、より幅広いマーケットを意識して作られた作品でして、またソカが実は本国トリニダットやジャマイカをはじめとするカリブ諸国に次いで、大きな活動地となっているニューヨークとかのトレンドも取り入れたこれまで以上に意欲的な作品。で、レゲエ/ダンスホールをより意識した感じで、T.O.K.やFREDDIE McGREGORをフューチャーした曲があったり、プロデューサーに前出のFREDDIE McGREGORの息子のSTEPHEN McGREGOR、サウンド・マン・プロデューサーのTONY MATTHERHORN、FIRE LINKS、さらにレペゼン・ニューヨークで、こちらもサウンド・マン・プロデューサーであるMASSIVE BのBOBBY KONDERSを迎えた曲も有り。さらにヒップホップとのリンクでCHRIS BLACKを迎えたチューンも有り、とかなり力の入ったバラエティ度が高い内容。

 まっ、これまで「ソカ」では知られたアーティストでしたけど、なかなかちゃんと紹介されてこなかったこともあってBUNJI GARLINの知名度はまだまだ日本では低いと思いますけど、今作はレゲエ/ダンスホール・ファンには勿論、より幅広い層にアピールする内容ですので、是非チェックしてもらいたいところ。KEVIN LYTTLEやRUPEEとかとはまた違った新しいソカ・スターの誕生を予感させる強力作。是非、ご注目を!

BUNJI GARLIN-GLOBAL

BUNJI GARLIN
GLOBAL

VP1774 / MAY 1 RELEASE
Track Listing

01. NO SUPER HERO
02. PAN AND SOCA
03. BRRRT
04. GET UP STAND UP FEATURING T.O.K
05. FIRE FI DEM
06. HARDCORE LOVING FEATURING RITA JONES
07. WE MANIAC
08. GLOBALLY
09. RAISE YUH HAND
10. PUT IN THE THING
11. SWING IT FEATURING CHRIS BLACK
12. ONE FAMILY FEATURING FREDDIE MCGREGOR
13. HANDS UP
14. TURN ME ON
15. DON’T WASTE WATER FEATURING SHURWAYNE WINCHESTER

A MOTHER"S LOVE
V.A. / A MOTHER'S LOVE
VP2350 / US:MAY 1 RELEASE

RAS SHILOH - COMING HOME
RAS SHILOH / COMING HOME
VP1757 / US:MAY 22 RELEASE

RIDDIM DRIVEN-STOP THE FIGHTING
V.A. / RIDDIM DRIVEN-STOP THE FIGHTING
VPPH2349 / US:MAY 22 RELEASE

 えー、あと5月には、1日に「母ちゃん、リスペクト!!」をテーマとしたコンピレーション『A MOTHER'S LOVE』が登場。「SIZZLA/Thank You Manmma」「GYPTIAN/Mama」「GARMETT SILK/Mama」他を収録予定。かなりの廉価価格となる予定なので、母の日のプレゼントとしてもナイス。あと、22日にはラスタ・シンガー、RAS SHILOHの久々の新作『COMING HOME』が登場。〈DIGITAL-B〉制作の気合いの入った内容。コレは要注目です!! それと同じく22日には『RIDDIM DRIVEN』シリーズからの新作『STOP THE FIGHTING』が登場決定。名門〈PENTHOUSE〉の最新リディムのワン・ウェイ。DENNIS BROWNの「Stop The Fighting」のリメイク・リディム(JOE GIBBSがプロデュースした「Stop Fussing & Fighting」ではなくて、WILLIE LINDOがプロデュースした「Stop The Fighting」の方。「Stop Fighting, Early In The Morning」と歌われる方ネ)。既にMAXI PRIESTとかBUJU BANTON、BERES HAMMONDとかの7インチが赤レーベルの方で出ているので知っている人も多いハズ。で、リディム名を[CONTINUTION]と呼んだりもしますけど、同一なのでヨロシク。

 あと今後ですけど、「間もなく出所かも」が噂されるJAH CUREの企画盤とか、恒例の『REGGAE GOLD』と『SOCA GOLD』の本年度盤、WAYNE WONDER、ASSASSION、MAVADO、I-WAYNE、ELEPHANT MAN、T.O.K.なんかが準備中。また詳細見えたら随時「DAILY NEWS」で紹介していきますので、チェックして下さい。

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最近の出来事

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 えー、4月。もう、春ですな。入学、就職の時期ですけど、新しい環境とか出会いとかを前向きに楽しんでいきましょ。ウチは事務所のビルの外壁工事のおかげで、外の景色とかも見えないし、なんか季節感とかもイマイチ感じられないんですけど、新しくマイ・クルーを入れることにしたりとか、事務所を移転を考えたりとかで、環境とかに変化をつけていきたい感じかな。
 先月に「7年目」って書いたけど、会社の定款を確認してみたら、3月で設立して7年が過ぎて、足掛け8年目に突入してた。まっ、なんか始めたばっかな気分で居続けることも大切だけど、どこかでルーティン・ワークの安全パイの罠に陥っているところもあるハズなので、色々な変化や刺激を作って、会社もだけど自分自身も変化させていかんとなぁ、とか思ったりなんなり。なんか今に始まったことではないけど、音楽業界はマーケットがずっと落ち続けていて、厳しい空気が流れているんだけど、その中で何か方向性とかに迷った時に必要以上に安全な方に、保守的な方に、と決断が流されやすくなっている感じがします。一度経験があるコトや、一つの成功例とかに寄りかかるのは確かに精神的には安心だけど、それがつまらないものにしてしまう原因の一つであるかな、と思います。で、知らず知らずのうちに自分も周りの空気に染まって、なんか「良く無い」と分かっていても、結果としてはそうしてしまっているコトが増えているように思います。やっぱ、もっと頑張らんといかんですな。
 正直、マーケットの落ち込みとか、配信をはじめとする音楽業界の変化はどーでも良いんです。この会社を作った時には、周りからは「レゲエなんかでは喰えない」と笑われて始めた身ですから、別にビジネス的な野望なんかあったりしません。儲かりません、実際に。そんなもんですわ。ただ、やりたい気持ちがあって、それが続けていく中でもっと強くなっていて、それに向き合っているだけです。いつまで続く、続けられるのかも分かんないんですけど、だから、と言うか、ゆえにもっと自分自身が楽しまないとなんかもったいない気持ちになっています。一昨年頃から続いていた「なんかなぁー」というスランプな気分も、結局は周りの空気に流され続けていた自分が原因かな、と。まっ、「頑張る」というのは仕事もですけど、自分の気持ちに対してって感じかな。「ちゃんとせーよ」と自分に言わんとネ。まっ、なんか今年は珍しくずーっと前向きな気分が続いているので(かなり無理矢理そう思うようにしてたりもするコトも多いんですけど)、この波に乗っかって、色々と変化していきたい感じ。

 で、振り返ると「あっ」と言う間の3月にも色々なコトがありましたな。色々な仕事がありましたけど、久々にコーディネイト仕事とかしてみたんですけど、なんか楽しかった。最近はコーディネイト仕事は、意識的にやらないようにしてたりもしたんですけど、たまたまお相手が「お仲間」であり、色々とお世話になっているHASE-Tさんからの依頼だったので、「是非に」とやられて頂いた次第。で、頼まれたのは『HASE-Tさん制作のリディムにジャマイカのアーティストを乗せる』というもので、ジャマイカのアーティストをこちらで交渉・セットするというもの。で、HASE-Tさんからは「SPRAGGA BENZとDELLY RANXに頼みたいんですけど」と言われ、「あー良かった。どっちも知り合いじゃん。よく知らんややこしいアーティストとかじゃなくて良かったわい」と思って、「なんとかしますよん」と大口叩いておいた感じ。
 でも、「なんとかします」と言うのは簡単だけど、コーディネイト仕事とかで一番大変なのは、頼まれたコトを決められた時間内にやることで、相手はジャマイカのアーティストだし、こちらが現地に飛ぶわけでは無く、メールと電話で全部をやってもらうのはチト不安。しかも、前金払いで、ブッち斬られる可能性だってあるわな。いくら知り合いとは言っても、そんなに友達では勿論無いから、少し不安もあったりするわけ。まっ、でも「なんとかします」と友達に言った以上はなんとかしないといけないな。

 ただ、やっぱりこっちの気持ちか前向きだと、なんかうまく行くもんですな。SPRAGGAはメールで用件を書いて、リディムのデモを聴かせてたら、「うん、面白いリディムだな。やるから、本チャンのリディムを送れ」と即答。お金のコトもシンプル。「幾ら? うーん、『LIVE GOOD』のアルバム出してもらったしな」とは嬉しい言葉。そんで、実際にリディムを送ったら、届いたその翌日ぐらいにすぐに録っててビックラ。しかも、偶然KEVIN LYTTLEもスタジオにSPRAGGAを訪ねてやって来ていて、その場で制作に加わっちゃってコンビネーション・チューンに仕上げてみせたのにもビックラ。なんてサプライズ。「Turn Me On」コンビの再結成じゃん。で、そのあまりの早業に「やっつけ仕事じゃないか?」と一瞬思ったけど、かなり格好良い出来映えで、SPRAGGAからも「近々にニューヨークに行くから、ついでにSALAAMI REMIにミックスしてもらうよ。コレはビッグ・チューンに仕上げんといかんからな」と言われて、本人の本気モードに感動&安堵。で、嬉しくなってHASE-Tさんにそのいきさつを報告したら、「確かに良い話っすけど、SPRAGGA分の金しか無いのにどうすんすか?」と言われて、慌ててSPRAGGAに「とりあえずKEVINは録っちゃったからしょうがないけど、SALAAMIはチト待ってくれー」とストップをかける始末。ええ、調子に乗り過ぎました。まっ、でも、もったいない気もすんだけどネ・・。

 で、DELLY RANXも電話でお願いして、リディムをメールで確認してもらったら即答で「やるよん」。こちらもお金のコトもシンプル。「幾ら? うーん、去年の夏に日本で晩飯喰わしてもらったしな」とは嬉しい言葉。で、こっちも早かった。リディムが届いた翌日にこちらも録り終えて、速攻で送り返して来た。こちらもバッチリ。で、結局、SPRAGGAもDELLYも、こちらがサバ読みして伝えた締切よりも全然早く届いてビックラ。SPRAGGAはウチのスタジオで使ったし、現地のマイ・クルーにも手伝わせたけど、DELLYの場合は、DJするだけでなく、スタジオとエンジニアの手配と、FedEXの発送とかも全部自分でやっていて、その仕切りの良さに感心。さすが[RED BULL & GUINESS]のプロデューサーでもあります。仕事が出来る男。まっ、イメージはともかく、えー加減過ぎると通用しないのが実はジャマイカの最近のレゲエ・シーンでもありますので、彼らも鍛えられてますな。自分からの「サバ読みの締切」の「サバ部分」をしっかりと読み取って仕事しやがるマイ・クルーよりも素晴らしい限り。

 で、ひたすら傍観しているだけで、現地から届くメールに「あっ、リディム届いたんだ」とか、「あっ、明日録るんだ」とか、「あっ、録れたんだ」とか、「あっ、送り返したんだ」とかぐらいしかしてないんだけど、なんかそのスピード感ある感じとか、オン・タイムでのやり取りはチト楽しかったっすな。そんで、この仕事で改めてメールの便利さを再確認。何年か前は、ジャマイカ・サイドとこうした仕事するのはもっと大変だったのにネ。スゴイ時代よね。で、両曲のリリースとかはHASE-Tさん任せ。また発表を待ちましょう。お楽しみに。あっ、そうそう、それからSPRAGGA BENZはどうも夏に来日がほぼ決定の模様。また、こちらも発表を楽しみに待ちましょう。

 で、3月はと言うと、マイ・クルーの茂呂千里がゴールデン・ウィーク直後に公開予定の映画『JUST FOR KICKS』のポスターや宣伝物一式のデザインをやらせて頂いたりもしました。まっ、自分も茂呂も映画会社さんとのガッチリな仕事は初めてだったので、色々と勉強になりました。で、先のジャマイカのコーディネイト仕事ではメールの便利さを再認識したわけですけど、この仕事では自分個人はそのメールを中心としたやり取りに不便さを感じたのも事実。他業種の人達と初めての仕事となると、やはり分からないことも多かったりしますけど、何よりも相手の方々のコトをよく知らないままに、デザインという抽象的なコトをメールだけでやり取りとかすると、結構大変だったりするなぁ、と思った次第。同じ何かのコトを書いてみても、それを相手が自分と同じモノをイメージしているかが判断出来ずに、逆にメールの行間までも深読みし過ぎてしまったり、考え込み過ぎたりして、結構大変。お互いが動く時間帯が違ったり、近くても会えない時とかに、メールで連絡してコトを進めていけるのは便利だけど、やっぱり顔合わせて、バカ話とかもしつつ、お互いの距離感を詰めていくのも大事だな、と思ったりも。あと、「映画会社」というだけで特別なイメージや先入観を相手に対して勝手に持ったりしてしまったりしたのも事実。それが邪魔だった。まっ、相手もこちらを「レゲエの会社」というイメージとか先入観とか持っていたのかもしれんけど。イメージとかでなく、結局はその人なのにね。分かっていても、なかなかこういうのは治りません。いかんです。ただ、今回に関しては、茂呂千里が途中からガンガン相手に電話したり、相手の方もそれを受けてガンガン電話して来たりして、互いの感覚のズレとかを修正していくことに互いに努力して最善を尽くしたので、結果としてはとても良い仕事が出来たと思ってます。やっぱ、メールとかの便利さに任せないで、サボらずちゃんと人と人が結びついていくこと、それを努力することが大事だな、とか思った感じ。バランスだね。映画もヒットすると良いな。

 それと、3月と言うと、VP RECORDSの日本限定企画シリーズ『REGGAE DRIVEN』がリリースされたこともデカかったな。VP RECORDSとこういう企画を話して、一体何年経ったんでしょ? 毎年決まって会議の議題に出て、決まってそのまま流れて来た感じ。今回はビクターさんの協力もあって実現したわけですけど、決まる時は「あっ」と言う間。呆気なく決まってしまって、「えっ? ホント?」とか思ったぐらい。そんで、そこからは早かった。これだけ制作時間の短かった作品も無かったハズ。まっ、長けりゃ良いってもんでも無いし、短いから手抜きってわけでも無いですな。今回に限っては、時間が無かったから、余計なコトを考えずに、よりシンプルに考えられたことと、関係者全員の集中力も高かったし、動きにも無駄が無かったかなと思ってます。
 で、作品が好発進が出来た感じで何よりなんですけど、このシリーズがちゃんと日本全国にしっかりと届くこと、より新しいファン層を獲得出来得るものとして、意思を持ったシリーズとしてこれから続けていくのはかなり大変なコトと思ってます。国内盤で全国への流通網を持った作品だからこそ、良い意味で分かり易く、どんな人達にもしっかりと伝わる内容にしたいところ。知り合いからは「これだけ目線を下げてあげた内容だと、分かり易いですよね」と言われたけど、そんな風には思ってません。目線を下げるとか、上から下に届けるのでは無く、出来るだけ多くの人達に向けて「絶対損はさせないから、一度聴いて欲しい」、「一度で良いからレゲエを聴いて下さい」と差し上げる気持ちでこのシリーズはやってます。自分にとっては間違い無くレゲエは一番。でも「誰にでもそう思って欲しいとは」全く思っていないです。ただ、他のジャンルとかが一番と思っている人にも、「レゲエも良いかも」と思ってもらいたいし、そこから深入りしてくる人達が居れば嬉しいって感じ。「分かる奴が分かれば良い」と言うポジションの人達も居るし、それはそれで素晴らしいですけど、VP RECORDSも自分達も送り手であって、まずは少しでも多くの人達に「しっかりとしたもの」を通じてレゲエの魅力や「入口」を届けていくのが使命。作品やアーティストやそれに付随するレゲエやジャマイカのカルチャーを届けてなんぼ。そこから先は聴き手の判断に委ねるべきと思ってます。また聴き手を選別するようなコトもする気持ちも毛頭ありません。まっ、そんな感じで、このシリーズも頑張ろー、と思ってます。

 あと、3月と言えば、一部で「3月にリリース」と情報が流れた『COVERS』の新作ですけど、「リリース」では無くて、3月から「制作開始」が正しい情報。で、現在、プロデュースを担当している〈KEYZER SOZE 2〉さんは、連日オーディションとかしているみたい。前作とかオーディションとかしてなかったので、「なんで?」と聞いてみたら、「この『COVERS』のシリーズは、元々は単純により多くの人達が楽しめるものを提供したい、ってところからスタートしたんだけど、同時に若い才能を発掘していくためのプロジェクトでもあったハズなんだ。若いアーティスト達にカヴァーを歌わせることは、ジャマイカでは昔からの育成スタイル。元曲が知られていることによって、アーティスト名は知られてなくても聴いてもらえる機会が増えるし、アーティストにとっても知った曲を歌いながら、オリジナリティを表現していく方法とか、スタジオやレコーディングのことを学べるんだ。SANCHEZもWAYNE WONDERもDA'VILLEもみんなカヴァーでヒットしてから、オリジナルに変わっていっただろ? そういう育成スタイルがシーンにはあるんだ。まっ、DJの場合は、ヒット・リディムに乗せることで、それと同じ経験をするんだけど、シンガーの場合にはそうしたカヴァーって方法が有効的な育成方法としてあるんだよ。で、前2作を振り返ってみたら、ELEPHANT MAN / ALEX(T.O.K.)/ WAYNE WONDER / BOUNTY KILLER / BEENIE MAN / SPRAGGA BENZ / LUCIANO / MARCIA GRIFFITHS / DA'VILLE / KIP RICH / CHAKA DEMUS & PLIERS・・・、と、まぁ自分でアルバムを世界に出せている大物がメインになっていて、当初の目的の一つでもあった新人とか若手を育成できていないんだよな。だから、新作ではオーディションとかして、より若い才能、特に女性の若い才能を発掘したいだ。新作はそうした若い才能をたくさん取り入れて、フレッシュな作品にしたいネ」とのこと。まっ、リリースは何時になるのかは分かりませんけど、チト楽しみにしておきたいところ。また制作しているところを覗きに行きたい感じ。

 あと、3月は新しいマイ・クルーの面接とかもしてましたな。慣れないことなので、ちょっと疲れました。まっ、面接とかに来る方も緊張しているし、不安だと思うんですけど、こっちだって緊張しますし、不安を感じるってもんです。トンチンカンな問答が続いたりして、逆に来てくれたことに申し訳無い気分になったりもしました。まぁ、なんか慣れていくしかないですな。

 えー、あとなんだろ? まっ、色々。なんかダラダラと書いてるな。そろそろ止めましょ。また今月もヨロシクです。

 そんな感じ。ではでは。

文責:八幡浩司(24×7 RECORDS INC.)

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