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GREENSLEEVES NEWS | 2010 JANUARY
3/1 update
SIZZLA KALONJI NEW ALBUM『CRUCIAL TIMES』RELEASE!


SIZZLA KALONJI ー 幻の初レコーディング曲収録!
NEW ALBUM『CRUCIAL TIMES』RELEASE!

SIZZLA KALONJI NEW ALBUM『CRUCIAL TIMES』RELEASE! SIZZLA ー「底知らずのインスピレーション」

GREENSLEEVESよりUS&UK現地の2010年1月19日に、SIZZLAのニュー・アルバム『CRUCIAL TIMES』がリリースされることが決定しました。GREENSLEEVESからは09年4月の『GHETTO YOUTH-OLOGY』以来の新作となります。現行シーンで活躍しているアーティストの中でも、特にアルバム・リリース数が多いSIZZLAですので(現時点で各レーベルから40作品以上リリース!)、この前作からの短いインターバルには驚かないと同時に、その精力的な活動とクリエイティヴィティには驚かされます。
 SIZZLAは、よく知られている通り、現在はジャマイカのオーガスト・タウンの“ジャッジメント・ヤード”と呼ばれるラスタ・コミューンを拠点に活動しています。そこにはSIZZLAやその家族だけではなく、子供から老人まで多くのラスタが共同生活しています。SIZZLAはそこではアーティストとしてだけではなく、そこの長としても活動して、人々の生活を支えています。この“ジャッジメント・ヤード”の模様、またそこでのSIZZLAのインタヴューを撮影された映像が、GREENSLEEVESからリリースされているSIZZLAのベスト・アルバム『THE JOURNEY』のボーナスDVDに収録されていますので、是非チェックしてもらえたらと思います。非常に興味深い内容で、SIZZLAの理解にも繋がると思います。

CRUCIAL TIMES / SIZZLA


SIZZLA / CRUCIAL TIMES
GRE2055 / 2010年1月19日発売
※1月26日にLP限定盤も発売予定!

 で、SIZZLAは海外ツアー等で留守にする時以外は、主にその“ジャッジメント・ヤード”内にあるスタジオ=カロンジ・スタジオで日々制作を続けている様子です。SIZZLAに近い人物によれば、SIZZLA自身が進めているプロダクションもありますけど、連日“ジャッジメント・ヤード”には数多くのプロデューサー達が「録音したい」と集結していて、その日その日のSIZZLAの判断で、「今日はこのプロデューサーと録る」となったり、持ち込まれるリディムを確認した上で、レコーディングを実施したりしている、とのこと。また、それ以外にも、サウンド・マンのダブ録りがあったり、キングストンの他のスタジオに赴いてのレコーディングもあったり、ショーのリハーサルとかあったりと、とにかく連日録りまくって、歌いまくっている様子。

 なので、各レーベルから多数リリースされているSIZZLAのアルバムも、ある決まった期間に集中して録られているものもあれば、曲単位で制作されていって、まとまった時点でプロデューサー/レーベル側がアルバムとしてリリースしているものもあったりしている様子です。中にはアルバムとしてまとまった曲数を録り終わるまでに、何年も“ジャッジメント・ヤード”に通い続けたりする場合もあるみたいです。また、そうした個々の作品のリリースに関しては、SIZZLA自身の承諾がないとリリース出来ないので、中には録音は完了しているのに、SIZZLAの承諾を待たせれていて、リリースの予定が決定していない作品も数多く存在する様子です。

 で、よくジャマイカのアーティストがインタヴュー等で「リディムを聴いて、リリックのインスピレーションを受ける」と語っていますが、その通りだとしても、実際はそこから一曲分のリリックを仕上げるのは当たり前ですけど大変な作業です。で、レコーディング依頼が集中する人気アーティストの中には、リリックを他人に書いてもらう人もいますし、VYBZ KARTELやASSASSINみたいに、人気アーティストにリリックを提供していたのをきっかけにアーティストに転身した人もいます。ただ、どうもSIZZLAの場合は、そのインスピレーションの受け方がハンパないみたいで、リディムを何度か聴くと、そのままリリックがスラスラと出て来て、そのままヴォイシングとかしてしまうことも多いとのこと。そして、その様子と言うか、集中力は神懸かり的とのことで、以前にそんな話をしてくれたVPのスタッフも「あんな神業が出来るのはSIZZLAかJAY-Zぐらいだろ」と語ってました。で、その底知らずのインスピレーションを武器に、SIZZLAは今日も録音を止まることになく続けている、と。

SIZZLA KALONJI NEW ALBUM『CRUCIAL TIMES』RELEASE!HOMER HARRIS ー 「“SIZZLA”を生んだ男」

 さて、本作の『CRUCIAL TIMES』ですが、プロデューサーはHOMER HARRISです。知らない方も多いかもしれませんが、実はこのHOMER HARRISは、現在SIZZLAのパーソナルなマネージャーを務めていると同時に、SIZZLAと共に“ジャッジメント・ヤード”のカロンジ・スタジオを設立・運営している人物でもあります。で、さらにですけど、このHOMER HARRISこそが、SIZZLAにアーティスト名“SIZZLA”を名付けた人物で、SIZZLAを最初に育成した人物です。

 二人の出会いは93年です。場所は、キングストンのグルーヴ・ロードに在った〈BLUE MOUNTAIN MUSIC〉レーベルのリハーサル・スタジオでした。HOMER HARRISの職場でした。HOMER HARRISはもともとはロンドンのブリクストン育ちで、父親はブリクストンで〈DIP〉〈LOVER' ROCK〉他の現地のレゲエ・レーベルに携わっていました。その影響でHOMER HARRISもジャマイカとイギリス間のレゲエのレコードの輸出入に携わった後に、ジャマイカに移り、この〈BLUE MOUNATIN MUSIC〉で働くようになっていたとのことです。

CRUCIAL TIMES / SIZZLA HOMER HARRISとSIZZLA

CRUCIAL TIMES / SIZZLA
若かれしSIZZLA a.k.a."LITTLE ONE"

 その〈BLUE MOUNATIN MUSIC〉のリハーサル・スタジオには、連日シンガーやDJ志望のユーツが集まっていました。HOMER HARRISは、そうした若者を指導する立場にありました。そして、その多くの若者の中には、当時15才でダヌーン技術高校に通っていた現在のSIZZLAもいました。当時、SIZZLAは自分の芸名を“LITTLE ONE”と名乗っていたようです。それは身体が小さかったからかもしれません。毎日、カーキ色の制服のまま、学校帰りに休むことなくスタジオに現れた様子です。そのやる気に満ちたLITTLE ONEに非凡な才能を見出したHOMER HARRISは、彼を当時のジャマイカを代表するバッキング・バンドであった809パンドのメンバー、ドラマーのPAUL KASTIC(後にSHAGGY/DIANA KING/MAXI PRIESTのバンド等に参加)と、サックスのDEAN FRASER(説明不要! Mr.CANNON!!)に預けることにして、LITTLE ONEに音楽的な基礎を学ばせることにします。で、この話は来日した際にDEAN FRASERからも聞きましたけど、勿論事実で、DEAN FRASERはLITTLE ONEに歌い方、キーの取り方とか基本的なコトを毎日のように指導した様子です。 で、このDEAN FRASERとのリンクによって、後に〈X'TERMINATOR〉〈DIGITAL-B〉他のレーベル/プロデューサーへと紹介されていくことになります。

 で、ある日のコト。HOMER HARRISはLITTLE ONEが野菜スープを飲むのをたまたま見ていました。野菜スープは煮えたぎって沸騰していたそう。しかし、LITTLE ONEはそれを少しも冷ますこともなく、そのまま何事もない様に飲み、それに驚いたHOMER HARRISが、「お前はSIZZLAだ!」とLITTLE ONEに叫んだことから、“SIZZLA”という芸名が名付けられたとのこと。「SIZZLA」とは、熱いものがジュージューという音だったり、熱とか外的な刺激の形容の意味を持つ「SIZZLE」「SIZZLING」といった言葉を基にした造語です。

 HOMER HARRISのサポートもあり、アーティストへの道を着実に進むSIZZLAですが、その頃にHOMER HARRISは〈BLUE MOUNTAIN MUSIC〉を辞めて、“ソーシャル・ワーク”というゲットー・ユーツにエディケーションを施す施設を開業します。それは、学校ではなくて、厳しく貧しいゲットー生活に生きる若者達を正しい方向に誘うための活動の場で、その指導のベースはラスタの教義でした。60年代の黒人の公民権運動が激しかったロンドンで育ったHOMER HARRISは、黒人の意識/権利/ルーツに対しての意識が高く、自然とラスタへ傾倒したみたいです。で、その場にはSIZZLAも通い、HOMER HARRISを通じて、ラスタへと目覚めていくことになったとのことです。つまり、現在のアーティストとして、また敬虔なラスタとしてのSIZZLAの基礎は全てHOMER HARRISによって叩き込まれたと言えます。

 その後のSIZZLAの活躍については説明不要だと思います。〈X'TERMIANITOR〉〈DIGITAL-B〉での成功から始まり、シーンの頂点へと上り詰め、現在はシーンの動向とも一線を引くスーパースター/カリスマに君臨しています。ただ、それによって、色々と取り巻く環境が変化しても、HOMER HARRISとの関係、信頼関係は変わることなく、先に書いた通りに、パーソナルなマネージャーとして、また、自らの拠点“ジャッジメント・ヤード”のカロンジ・スタジオのパートナーとして、密接に関係を保ち続けています。

SIZZLA KALONJI NEW ALBUM『CRUCIAL TIMES』RELEASE!『CRUCIAL TIMES』
ー「師弟/HOMMER HARRISとSIZZLAの歴史が詰まった特別な作品」。

 本作は、SIZZLAとHOMER HARRISのこれまでの歴史が詰まった作品と言えます。これまでの約15年間の間に二人で制作した楽曲が収められています。時代だけではなく、スタジオも、参加ミュージシャンもエンジニアも様々ですが、HOMER HARRISのもとでSIZZLAが録音した楽曲ばかりです。

 今回のリリースに合わせて、「Precious Gift」が先行シングルとしてデシタル配信されていたり、既発ヒットの「Crucial Time」も収録されていますが、やはり注目すべきは、二人の歴史を物語る曲で、二人でしか録れなかった曲もそうした最新のものと同時に収録されていることだと思います。まだカーキ色の学生服時代の作品「Prcious Gift」、最初のレコーディング曲とされる「Foundatoion」を収録していることは、本作の大きなトピックで、それ以外の数多くの作品とは異なる「特別」な作品であることを意味していると思います。

 現在も、毎日"ジャッジメント・ヤード"を中心に録り続け、歌い続けるSIZZLA。膨大なリリース量だけでなく、確固たる地位と評価を獲得しているSIZZLAですが、本作はその現在のSIZZLAの原点/スタート・ポイントを伝えて作品と言えるかと思います。決して純然たる新作とは言えないですし、現行シーンの最前線の作品とも言えないですが、それでも本作は現行シーンでのSIZZLAを考慮すれば、十分に重要で、至極価値の高い作品だと思います。是非チェックして下さい。ヨロシクです!


SIZZLA / CRUCIAL TIMES
GREENSLEEVES/ GR2055/ IMPORTS
JANUARY 19, 2010 RELEASE!

SONGS LIST
01. PRECIOUS GIFT 
02. CRUCIAL TIME 
03. TAKE A STAND 
04. AGRICULTURE AND EDUCATION
05. CHARMING
06. JOLLY GOOD TIME
Track Listing 07. RAT RACE
08. THERE'S NO PAIN *
09. SUFFERATION AND POVERTY
10. FOUNDATION
11. ATTA CLAP
12. PROGRESS
13. GET RID AH DEM

試聴出来ます。

1 BLACK WOMAN & CHILD / VP1637 / VP RECORDS
2 DA REAL LIVE THING / VP1749 / VP RECORDS / CD+DVD
3 AIN'T GONNA SEE US FALL / VP1719 / VP RECORDS
4 GHETTO YOUTHOLOGY / GRE2017 / GREENSLEEVES
5 THE STORY UNFOLDS(THE BEST OF) / VP1644 / VP RECORDS
6 THE JOURNEY THE VERY BEST OF SIZZLA / GRE315 / GREENSLEEVES
7 RISE TO THE OCCASION / GRE243 / GREENSLEEVES
8 I-SPACE / GRE301 / GREENSLEEVES

※旧作ジャケットをクリックすると試聴サイトへとびます。

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